赤道「かすめてもない」のに赤道ギニアと名乗る訳 世界各地の「へぇ~」なおもしろ雑学を紹介
文豪ヘミングウェイの弟が兄の遺産で独立国をつくっていた!
4つの州を数秒でまわれる、アメリカでも唯一のスポットがある──。
赤道直下と思いきや…
赤道は北半球と南半球を分ける境界線で、1周約4万キロに及ぶ。太陽の側から見ると、地球上で最も太陽に近いため、赤道付近が最も暑い。この「赤道」という言葉を国名に冠した国が存在する。アフリカ西部、ギニア湾に面する赤道ギニアである。
アフリカという土地柄、赤道ギニアは暑い。高温多湿の熱帯性気候で、年平均気温は26℃。年降水量は2400㎜にもなる。国土面積は小さいが、1992年に油田が発掘され、首都のマラボは急速に発展した。
そんな赤道ギニアの場所をあらためて地図で確認すると、国名に違和感を持つ人がいるだろう。文字どおり赤道直下に位置しているものと思いきや、赤道はこの国の領土をかすめてもいないからだ。
赤道は赤道ギニアの南端から約200キロ下った南隣の国、ガボンを通っている。サントメ島とプリンシペ島からなる島国サントメ・プリンシペも赤道に極めて近い。両国とも赤道ギニアよりも「赤道」を冠するにふさわしい国のように思える。
やはり、心情的には「赤道」を国名に冠するからには赤道直下にあってほしいもの。赤道が通っていないのに赤道ギニアでは少し悲しい。ただし、赤道ギニアという国名がまったくのウソというわけではない。赤道をはさんだ南側にアンノボン島という孤島がある。この島とアフリカ大陸の本土との間を赤道が通っている。したがって、堂々と「赤道」を冠した国名を名乗ってよいのである。