「視聴率は低くても満足度が高い」ドラマの共通点 「大豆田とわ子」が好例、注目の新ドラマは?

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最後にここまでの話を踏まえ、7月期の新ドラマに少し目を向けてみよう。

王道の定番シリーズは、健在だ。東山紀之主演の『刑事7人 シーズン7』、佐々木蔵之介主演の『IP~サイバー捜査班』、天海祐希主演の『緊急取調室 4th SEASON』(いずれもテレビ朝日系)、唐沢寿明主演の『ボイスII 110緊急指令室』(日本テレビ系)は、刑事もの。また次の「月9」となる波瑠主演の『Night Doctor/ナイト・ドクター』(フジテレビ系)、TBS日曜劇場の鈴木亮平主演『TOKYO MER~走る緊急救命室~』は、もうひとつの王道ジャンルである医療ドラマだ。

ラブコメの勢いも、衰えていない。中島健人(Sexy Zone)と小芝風花が共演の『彼女はキレイだった』、比嘉愛未と渡邊圭祐による『推しの王子様』(ともにフジテレビ系)、二階堂ふみ、眞栄田郷敦、岩田剛典による『プロミス・シンデレラ』(TBSテレビ系)など。これらの作品もまた、SNSを賑わせることだろう。

秋元康「企画・原作」ドラマも

同じくSNSの反応が多くありそうなのが、『あなたの番です』の秋元康が企画・原作で、斎藤工が主演するミステリアスな設定の『漂着者』(テレビ朝日系)、それにおなじみの松重豊主演『孤独のグルメ Season9』(テレビ東京系)あたりだろうか。一方、ドラマ好きの関心を集めそうなのが、重岡大毅(ジャニーズWEST)主演、俳優としても知られるマギー脚本で、新たな家族のかたちを描く『#家族募集します』(TBSテレビ系)だ。

もちろんいざ蓋を開けてみないと、結果がどうなるかはわからない。ぜひこの予想を超えるような人気作、話題作の出現を期待したい。

太田 省一 社会学者、文筆家

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おおた しょういち / Shoichi Ota

東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得満期退学。テレビと戦後日本社会の関係が研究および著述のメインテーマ。現在は社会学およびメディア論の視点からテレビ番組の歴史、お笑い、アイドル、音楽番組、ドラマなどについて執筆活動を続ける。

著書に『刑事ドラマ名作講義』(星海社新書)、『「笑っていいとも!」とその時代』(集英社新書)、『攻めてるテレ東、愛されるテレ東』(東京大学出版会)、『水谷豊論』『平成テレビジョン・スタディーズ』(いずれも青土社)、『テレビ社会ニッポン』(せりか書房)、『中居正広という生き方』『木村拓哉という生き方』(いずれも青弓社)、『紅白歌合戦と日本人』(筑摩書房)など。

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