教訓:役割分担を明確に
見てのとおり、3人の個性はバラバラで、見た目のみならず、性格もバラバラだ。しかし、それがプラスに作用し、絶妙にバランスが取れている。3人の役割分担ができているからである。ちょっと想像してみると、バンドのメンバー全員が高見沢的であっても、逆に全員が桜井的でもバランスが取りづらいに違いない。
音楽の面においても、役割分担は明確だ。3人の個性あふれるボーカルと、そこから生まれるハーモニーが軸となり、高見沢のエッジの効いた激しさときらびやかさが入り混じるエモーショナルなエレキギター、坂崎(幸之助)の繊細なアコースティックギター、アルフィーサウンドを支える桜井の安定感のあるベース、そしてサポートメンバーによるドラム、キーボードという、最小ともいえる5人編成で、想像を絶するほどの迫力あるサウンドを生み出す。まったく異なる3人の個性が合わさったときに化学反応を起こし、唯一無比のアルフィーサウンドが生み出されるのである。
それは、3人がそれぞれ、バンド内での役割をしっかりと把握し、自分の能力を最大限に発揮しているからこそ、実現できる。これをビジネスに置き換えれば、まさに少数精鋭部隊のようなものである。
ちなみに、彼らは3人の役割を次のように例えている。高見沢は制作担当、坂崎は宣伝担当、桜井は営業担当。それぞれの特性を表現したもので、もちろん実際に営業活動をしていたわけではないだろうが、的確な例えである。
教訓:3人なら、つらさは3分の1、うれしさは3倍
ビジネスパーソンにとっては、会社の組織に置き換えられる。そういう意味ではアルフィーは会社組織の縮図だ。組織やチームにおいて、目標をメンバーと共有し、自分の置かれた立場や役割をよく理解して、互いに連携しながら個人の能力を発揮し、結果を出す。この考え方は、さらにほかの部門や取引先との関係にも応用できるだろう。
彼らは3人で長く活動していていいこととして、こう話している。
「3人だと、つらいことは3分に1になり、うれしいことは3倍になる」
ビジネスでもそんな組織やチームを作れば、どんな厳しい環境でもサバイバルできるのではないだろうか。
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