教訓:「お前がお前が」と譲り合う
彼らはこれまでに大きなけんかをしたことがないという。いや、強いて言えば一度だけある。
その唯一の大きなけんかは、高見沢と桜井(賢)が、「加山雄三のお父さんは誰か?」を巡って言い争いになったこと。つかみ合いになったことがあるくらいだ。
ヒット街道を歩み出すと、しばらくは仲よくやっていけても、数年程度で活動休止をしてソロになったり、あっさり解散してしまうバンドは多い。その原因として上がるのが、メンバーの対立である。
おそらく、メンバー同士で「俺が、俺が」と自己主張がぶつかり合い、やがて気持ちや目標がバラバラになってしまい、ほとんど没交渉になってしまう、というパターンなのだろう。
しかし、アルフィーの場合は「お前が、お前が」と相手を立てて譲り合ってきた。メディアのインタビューでは、不仲説どころか、仲よくやる秘訣を聞かれていることが多い。そんなとき、彼らはこのように答えている。
「自分たちは、ぬるま湯の関係だからこそ長年うまくいっている。ぬるま湯というのは、いい湯加減で心地いいが、熱くなりすぎたら冷まさなければならず、冷めてきたら温めなければならない。実は、ぬるま湯を保つのは難しい」
これは強い信頼関係が前提にあるからこそ言える言葉であり、3人の強固な関係に対する自信の表れかもしれない。
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