年末に鉄道開業?観光復活に走るハワイの「NOW」 コロナがいち早く収束、テレワークの舞台に

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ホノルル市内ではハワイ州の州税が4.712%。ニューヨーク州やカリフォルニア州など他州の州税よりも割安だ。そのせいか、高級ブランド店の前では店内に入るための列ができている。アメリカ本土の片田舎からやってくる観光客も結構いる。地元にルイヴィトンなどの専門店がなく、ハワイでここぞとばかりに買い物しているようだ。

もちろん人数制限があるからというのもあるが、10年以上ハワイに住んでいて、入店するのに列になるほどの光景を見たことがなくい。ハワイに住んでいる人たちの間では、この話題でもちきりだ。

5月のメモリアルデーの前後には1日2〜3万人のアメリカ人観光客が空港に押し寄せた。コロナ前の2019年と比べると2〜3割弱ではあるもののずいぶん回復した。カナダを除いたアメリカ本土からハワイにやってくる人数は2020年のコロナ期は連日700〜1000人前後だった。ハワイアン航空が臨時に採用を始めたという報道がされるほどだ。

ハワイでリモートワークをする人も登場

コロナの収束に合わせて多くのレストランが採用を積極的に行っているが苦戦しているようだ。時給がさほど高くないウェイターやウェイトレスの仕事に躊躇している人も多いということだ。

長引くレストランの入場制限などでワイキキの「チーズバーガービーチウォーク」やシーフードの「クラックキンキッチン」といった人気レストランが閉店してしまった。

現在のワイキキではビーチウォークの1階にあるたくさんの種類のビールが飲める「ヤードハウス」は、アメリカ本土からの旅行客で賑わいを見せているし、またロイヤルハワイアンセンターの1階のシェイブアイス(かき氷)は、長蛇の列になるほどの人気ぶり。閉店した店もあと数カ月持ちこたえられたらと思うと、その極端な状況に戸惑いさえ感じてしまう。

なお、カラカウア大通りにあるワイキキショッピングセンターの1階にあった人気コスメショップ「ネオプラザ」も閉店。2階に上がっていくと空き部屋が多いという具合、ワイキキの周辺も雰囲気がだいぶ変わってきている。

ワイキキを歩いていると、時折日本語を話すグループの声も聞くようになった。ハワイ州観光局も発表しているが、2021年1月の日本からハワイへの渡航者数は1万1165人(前年同月比99.1%減)と激減した一方で、平均滞在日数は、前年同月の5.97日から20.25日と大幅に伸び、長く滞在する人が増加している状態にあるという。

まだまだJALやANA便で週2便、大阪発は週1便と少なく、また1便に搭乗する人数も70〜80人程度にすぎないが、乗客の中にはリタイアした人たちだけでなく、リモートワークの導入によって、日本ではなくハワイにいながら仕事をしている人たちもいる。実際多くのホテルでは長期滞在者向けに割引をするなどの特典を付けるサービスも始まった。

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