観光客解禁、ハワイの現状はどうなっているか 失業者が増えて治安は悪化、スリにご用心

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ソーシャルディスタンスを保ったプールチェアのレイアウト(写真:ザ・カハラ・ホテル&リゾート)

10月15日、到着72時間前のPCR検査の陰性が証明できれば14日間の隔離がなくなり、ワイキキでもいよいよ観光客を迎えることになった。まだまだ感染者の多いアメリカ本土からの観光客を迎えていいのか、という意見もある中、冷え込んでしまっている観光業をとにかく動かさなくては、という州としての判断で決定された。 11月17日時点におけるハワイへの渡航者数7277人のうち、3159人が観光客だった。

当初はアメリカ本土の人たちはマスクを付けることに慣れていないこともあり、陰性証明を持って入ってきた人の中には、到着後マスクを付けずにワイキキを歩いていた人もいた。地元の人も少し不安に思っていたようだ。しかしハワイ州観光局も事前の啓蒙にかなり力を入れ、最近は本土からやってきた人たちもマスクを着用している姿を多く見かけるようになった。

人通りは通常の2割程度

ただ、観光客を受け入れてから1カ月以上が経過しているにもかかわらず、筆者がワイキキに行って見た限りでは、通常の2割くらいしか歩道に人はいず、 ロイヤルハワイアンセンターのレストラン中で飲食している人は1〜2組程度でまだ外食をする人は随分少ないのが現状だ。1回目のロックダウン後も小売業ではお店を開けたのは1割程度で、レストランではテイクアウトがまだ中心のようだ。来年の春以降は徐々に観光客が戻ってくるのではと期待して、今はテイクアウトでなんとか持ちこたえているという状況だ。なお、車を持っている人が多いホノルルでは、日本ほどウーバーイーツは流行せず、逆にテイクアウト専門の店は売り上げも好調だという。

レストランを店じまいするところも増えてきた。オバマ前大統領がハワイにやってきたときに訪れた「アランウォンズ」、オーガニックの草分け的な「タウン」、ロバート・デニーロが共同経営者であることで有名な「ノブ」などを始め多くが閉店を決めている。

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