文系学生に厳しい2011年新卒採用--内々定取得で文理差が大きく拡大
人材育成コンサルティングの レジェンダ・コーポレーションは、2011 年4月入社を希望する学生の就職活動について調査を行った。
4月までに内々定を受けた割合は全体で56.0%、理系の学生が67.8%、文系が45.9%となり、文系と理系の間で21.9ポイントの差が開いた。昨年比で見ると、理系は6.9ポイント上回ったのに対し、文系は10.3ポイント下回る結果となった。
文系と理系の差を軸に内々定を受ける学生と受けていない学生の二極化が生じている。また、4月時点で内定を持つ学生のうち、62.2%が4月上旬以降に内々定を獲得した。
昨年より内々定の時期が4月以降に集中し、さらに文系は4月上・中旬に短期集中していることがわかった。
一段と厳しい状況に
調査結果を受け、同社セールス&マーケティンググループの中津川知江氏は次のように分析する。
「2011年の大卒の求人倍率は昨年よりも下がっているが、理系の4月時点の内々定率は昨年を上回り、理系の採用は回復の兆しにあることが想定できる。一方、文系は昨年の内々定率を下回り、昨年より厳しい就職活動を強いられている」。
就職活動は、4月上・中旬に内々定を受けるピークを終えており、4月時点での平均面接受験社数も昨年5.64社から今年3.58社と2.06?下がっている。
中津川氏は「5月以降すぐに内々定率が大幅に増加することはなく、このまま文系と理系の二極化が進むことが予測され、2011年新卒採用は文系にとって厳しい年となると思われる」とコメントする。
(フリーライター:五十嵐望=東洋経済HRオンライン)
【アンケート調査概要2011年新卒】
調査対象:2011年4月入社を希望する新卒学生14,737 名
(文系男性3595名、文系女性6394名、理系男性3080名、理系女性1668名)
調査方法:インターネットによる調査
調査期間:2010年4月23日(金)から4月29日(木)
有効回答数:1315名
【アンケート調査概要2010年新卒】
調査対象:2010年4月入社を希望する新卒学生9589 名
調査方法:インターネットによる調査
調査期間:2009年4月24日(金)から4月30日(木)
有効回答数:1035名
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