プチプチは商品名!意外に知らない単語トリビア 商品名だったのに普通名詞化した英語あれこれ

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英語で普通名称のように使用されている商標の中で、日本語では使用されていないものも見てみましょう。「初めて知った!」というものもあると思いますが、これらは英語で耳にすることがあるかもしれませんので覚えておくと便利です。また、普通名称のほうは出会うことが少ないと思いますので、この機会に一緒に知っておくといいでしょう。

リップスティック ChapStick

普通名称はlip balmまたはlip salve。商標保持者はGlaxoSmithKline。

綿棒 Q-tip

普通名称はcotton swab。商標保持者はUnilever。

発泡スチロール Styrofoam

普通名称はpolystyrene foam。商標保持者はDow Chemical。 Company

大型ごみ容器 Dumpster

普通名称はfront/rear load container。商標保持者はDumpster Brothers, Inc.。

瞬間接着剤 Super Glue

普通名称はcyanoacrylate adhesive。商標保持者はSuper Glue Corporation。日本語の「アロンアルファ」は商標名。

マジックテープ Velcro

普通名称はhook-and-loop fastener。商標保持者はVelcro Companies。日本語の「マジックテープ」も商標名。普通名称は「面ファスナー」。

以前、Styrofoam(発泡スチロール)やQ-tip(綿棒)、Dumpster(大型ごみ容器)などは、筆者も商標と知らずにずっと使っていました。今回のように教材などを作成するときに、商標だと気づいたり指摘されたりして覚えてきたものばかりです。ただ普通名称のほうで表現すると、何のことを指しているのか通じないことも多く悩みどころです……。

「プチプチ」も商標名?

ジョンに「What did you call Bubble Wrap in Japanese?(バブルラップのこと、さっき日本語でなんて言ってた?)」と聞かれて、「プチプチ」と答えると「Is that a generic term?(それは普通名称なの?)」と質問されました。確かに……。

正式な名称は何だろうと思い、ジョンに聞いたinflated cushioningをネットで検索したのですが、日本語は見つからず。Bubble Wrapで検索してみると「プチプチ」「エアキャップ」「バブルラップ」などのカタカナに交じって「気泡緩衝材」という名前が!

気泡緩衝材 Bubble Wrap

普通名称はinflated cushioning。商標保持者はSealed Air Corporation。日本語の「プチプチ」は川上産業株式会社の登録商標。

しかも「プチプチ」は商品名だったのです! 筆者にはあまりなじみがなかったのですが、ほかにも「エアキャップ」「ミナパック」「キャプロン」などの登録商標もあるようです。

それならBubble Wrapの訳は「プチプチ」(もちろん「ミナパック」や「キャプロン」でもいいです!)、inflated cushioningの訳は「気泡緩衝材」にしたらピッタリですね。日本語で聞いたら、商標名と普通名称のニュアンスの違い、なんとなく理解できますよね。

商品名ではありますが「プチプチ」と言えば、たいていの人にすぐに理解してもらえるのですが、「気泡緩衝材」と言うと「ん? 何のこと?」と聞き返されてしまうかもしれない──なんとも難しい問題です。。

正式な文書などはさておき、日常会話ではBubble Wrapと「プチプチ」でいいんじゃないでしょうかねぇ……What do you think? (皆さんはどう思います?)。

箱田 勝良 英会話イーオン 教務部 チーフトレーナー

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はこだ かつよし / Katsuyoshi Hakoda

1972年静岡県熱海市生まれ。1995年筑波大学国際関係学類卒業、株式会社イーオン入社。

講師として、これまでに約1万人を教える。スクールの講師を経た後、法人部教務コーディネーターとして、多くの企業の研修カリキュラム企画と講師を担当。楽天の社員の英語力研修も担当した。TOEIC(R)テスト990点満点、実用英語検定1級。

学生時代には1年間の留学以外には海外経験なしで、日本に住み暮らしながら英語力を飛躍的にアップさせた。その自身の経験を基に、現在は教務部のチーフトレーナーとして、イーオン全体の講師の研修やカリキュラム立案に関わる。

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