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なぜ勝てる?「論破王ひろゆき氏」の話し方大解剖 プロが分析!論破好き「ロンパーズ」が増殖中?

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  • 岡本 純子 コミュニケーション戦略研究家・コミュ力伝道師
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実際に、私も彼のこの「破壊的話法」を身近で目撃したことがあります。あるインターネットTVの討論番組に出演したときの話です。

私とあるベテラン政治ジャーナリストがゲストで、彼がコメンテーターでした。「菅総理推し」のジャーナリストと、ひろゆきさんの間で、議論がヒートアップ、ひろゆきさんがジャーナリストに容赦なく詰め寄り、大激怒に追い込むという顛末でした。

その応酬に圧倒され、私は蚊のように、一言コメントしただけで終わりました。

「論破」と「説得」は似て非なるもの

ひろゆきさんがこれだけ人気を集める背景には、「自分が言いたいけれど、なかなか言えないことや不満をズバッと言語化し代弁してくれる」「不快に思う人を、代わりに攻撃してくれる」といった要因があるのでしょう。

同調圧力で、なかなか言いたいことが言えない日本人の中には、意味のない慣習や非効率な因習、老害、迷惑な人などをバッサバッサとぶった切る姿に「溜飲を下げる」「痛快と感じる」という人は少なくないでしょう。

確かに「ひろゆき」話法の威力はすさまじく、試しに、私も口答えするティーンエージャーの息子に上記のように畳みかけたところ、彼は戦闘力を失い、押し黙ってしまいました。ただ、彼が私の話に納得したというわけではなく、「話をしても意味がない」と諦められただけだったのです。

前述のジャーナリストも同様です。論破された側が自らの過ちを認め、「私の負けです」「なるほど、たしかにあなたの言うとおりだ」と考えを変えることなど実際は、ほとんどありません

ここで、われわれ凡人は、「『論破』は『説得』とは似て非なるものであること」この「『論破』手法を踏襲することは、あまりにリスクが高いこと」を知っておく必要があります

私が息子に、この調子で延々と「論破」し続けたとすれば、息子はグレるか、私を「毒親」と呼ぶことになるでしょう。夫婦関係は破綻し、友人を失い、部下は病み、パワハラで訴えられるのが関の山です。部下が上司のメンタルを壊す、などといったことも、これからは起きる可能性が大いにあります。

彼の手法は、ネット上で、数々の論戦を制してきた経験から「編み出された弁論術」。炎上を一切恐れない「異能」だからこそできる力技ということです。それをひろゆきさん自身もよくわかっています。

次ページが続きます:
【ひろゆきさんの「弁論術」は?】

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