一流の人が大体「感じがいい」のは一体なぜなのか ファーストクラスのCAが明かす「礼節」の効果
一流の人ほど、「礼節」をわきまえている
成功するビジネスパーソンに、共通している資質があります。それは、「礼節」をわきまえていることです。
専門知識があり、業務遂行の能力が高くて、仕事ができるといわれているような人も、「礼節」をわきまえていないと、周りからの信頼を得ることはできません。
「礼節」とは、「礼儀と節度」のことです。単なる「礼儀」ではなく、相手に対する敬意と思いやりの心が伴った行きすぎでない礼儀のことです。慇懃無礼の対極と言ってもいい振る舞いです。
ファーストクラスに乗る人は、一般的に社会的地位も役職も高い人が多いのですが、その地位にある人の多くは、人に対する接し方や身のこなし、振舞いの仕方が極めてスマートで、「礼節」をわきまえた人が多いのです。
たとえば、機内で食事のサービスをするためにCAがカートを押しているとき、通路はすれ違うのも難しく、お客様が通る場合は、CAはお客様を先に通すようにします。ところが、一流の人ほど「お先にどうぞ」と言って、CAとカートを先に通してくれることが多いのです。「After You」という振る舞いが身についているのです。
また、一流の人ほど、誰に対しても分け隔てなく「丁寧で正確な敬語」を使って話しかけられます。「お水をください」も丁寧な言い方ではありますが、「手の空いたときでいいので、お水を一杯いただけますか?」と、さらに気を配った丁寧な話し方をCAに対してもされる方が多いのです。
「名前を呼ぶ」ことには、意味がある
CAが機内でお客様に呼び止められるとき、多くは、「すみません」や「CAさん!」と声をかけられます。CAは制服にネームバッジをつけていますし、ファーストクラスとビジネスクラスにおいては、担当するお客様には、お一人お一人に「本日担当いたします山本と申します。飛行中ご用がございましたら、ご遠慮なくお申し付けください」と自分の名前を名乗り、ご挨拶をします。それでも、エコノミークラスやビジネスクラスで、お客様から名前で呼ばれた記憶はあまりありません。
日本は、個人を特定するときに名前よりも役職や肩書で呼ぶことがあります。例えば、会社では、「社長」「部長」、ママ友の間だと「○○ちゃんのママ」、夫婦間でも、「パパ」「ママ」など、違和感なく使われています。悪いことではないのですが、大統領であってもファーストネームで呼ぶ欧米諸国から見たら、不思議な風習かもしれません。
そんなお国柄ですが、ファーストクラスのお客様は、ごく自然に名前を呼ぶ人が多いのです。機内で呼び止められるときも、ファーストクラスでは「山本さん!」です。
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