観光客もその場で接種、「駅でワクチン」NYの現状 中南米からの訪米者急増、日本からの渡航者も
日本での新型コロナウイルスワクチン接種をめぐっては、人口の数%にしか行き渡っておらず、「こんな状況で五輪が開けるのか?」と疑問と怨嗟の声が止まない。5月24日からは大都市圏を中心に大規模接種の対応が始まったが、今度は予約に空きが出るなど、引き続きチグハグな状況は否めない。
そんな中、接種が先行しているアメリカでは、市民への利便性を高めるため大都市のターミナル駅のコンコースで「行けば誰でもその場で打てる」という新たなキャンペーンを打ち出した。ついには外国人観光客にもその枠を開放するという大胆な施策に出ている。
駅で「予約なし・おまけつき」接種
コロナウイルスの存在自体を「政治家による陰謀だ」として否定するデモまであったアメリカでは、「ワクチン接種など受け入れない」といった層も多く、保健当局はいかに市民に接種を浸透させるかが大きな課題となっている。
そこでニューヨーク(NY)では、接種施設そのものを人が集まるターミナル駅のコンコースに設置するという妙案に打って出た。NYの公共交通機関を運行するニューヨーク州都市交通局(MTA)が全面協力、NY観光に行った人なら必ず訪れるであろうグランド・セントラル駅と、長距離列車などが発着するペンシルバニア駅の2カ所をはじめ、市内の主要駅を会場とした。
こうした市中の大規模接種会場では、「予約なしで気軽に入って打てる」という仕組みを導入した。身分証明書を提示して受付を済ませれば、すぐに誰でも接種を受けられる。
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