「残業時間別」で見た日々の暮らしと仕事のリアル 10時間、40時間、200時間…一番不幸は80時間?

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業種にもよりますが、休日出勤はごくまれ。あったとしても、代休を申請できるため平日が休みに置き換えられます。大手企業の子会社、グループ会社がこの残業時間に多いこともあって、GWやお盆などの工場が止まる大型連休は会社が契約している宿泊施設などで家族水入らず、なんて福利厚生を楽しめるのもこのグループです。

シキホー!Mine(就職四季報 2022年版)の掲載会社から探すと、以下のような会社が月の残業40時間以下の会社となります。

東レエンジニアリング(東京都):月平均残業21.1時間
住友重機械イオンテクノロジー(東京都):同24.1時間
三井E&Sシステム技研(千葉県):同25.8時間
パナソニックシステムソリューションズジャパン(東京都):同24.8時間
NTTデータCCS(東京都):同20.5時間

残業月80時間だと不幸と感じやすくなる

残業月80時間の暮らし:仕事中心の暮らし

時刻は22時半。もう少し頑張りたいけど、ぼやぼやしていたら、終電になっちゃう。と、慌てて帰ろうとする社員の姿は、典型的な「残業月80時間」の暮らしです。残業が月に80時間を超えてくると、人生の真ん中にあるものが「仕事」に変わります。

デザイナーやコンサルタント、広告代理店の営業のように「人」の力が仕事の成果に大きく関わる「労働集約型」の働き方を選んでいる方や、投資銀行のマーケットサイドのように、世界の株式市場が開くスケジュールで働く必要がある職種では、残業が月80時間に達することもあります。

残業が月に80時間を超えてくると、人生の真ん中にあるものが「仕事」に変わる (イラスト:UKI)

また、「早く帰れる仕事に就いたと思ったら、実は管理職が業務を背負っていて、若手を早く退社させていた」という事例は、業界を問わず見られます。「激務なんて無縁だ」と思っている方も、昇進や異動で月残業80時間の労働環境に置かれてしまう可能性があります。

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