リニア開業を2年延期したJR東海、その隠された真意とは
次の焦点は、実質的に審議会に判断が任されたルート問題だ。直線ルートを目指すJR東海に対し、沿線の長野県は諏訪経由の迂回ルートを主張。審議会の中間取りまとめでルートが盛り込まれるかが注目点だが、公表時期は未定。来年以降の可能性もある。
「ベリー・ファースト!」。11日の山梨県でのリニア実験線。試乗した米ラフード運輸長官はそう叫んだ。JR東海は米国へのリニア輸出も計画。国内手続きさえ終わっていないリニアを、なぜ今、売り込むのか。
輸出が具体化すれば、日本での開業が前提となる。そうなると、政府も全面的に支援せざるをえない。専門家の間には「本当は国内を円滑に動かすことが狙いでは」との見方もある。であれば、ルート選定でもJR東海に追い風が吹くことになりそうだ。
(堀川美行、大坂直樹 撮影:梅谷秀司 =週刊東洋経済)
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