堀江貴文「睡眠を削って生きる人に伝えたいこと」 「リモートワークのエキスパート」が語る
睡眠をおろそかにしてはいけない
「堀江さんは、いつ寝ているんですか?」
多くのビジネスを同時進行させているためなのか、よく、こう聞かれる。そんなときは、「いや、普通に夜、寝てますけど?」と答える。
どうやら僕は、寝る時聞がもったいないほどに、あくせくと動き回っていると思われているようだ。毎日1~2時間ほどの睡眠で済ませているイメージらしい。
自慢することではないが、睡眠時間はしっかり取っている。だいたい1日7時間は確保している。短くても5~6時間は、しっかりと眠る。それだけ寝ても、1日で17時間以上はフル活用できるのだから十分だろう。
早起きにはこだわらない。ゴルフなど予定があるときは別だが、夜中まで飲んでいることが多いので、朝はゆっくり寝ていたい。昼前までベッドの中にいる日も、たびたびだ。早起きは規律正しい生活の基本だ、と大人は教えるけれど、あまり根拠は感じられない。ラジオ体操が奨励されていた時代の刷り込みとしか思えない。
早起きが体質的に向いている人は結構だが、僕の場合、寝たいだけ寝ているほうがベストな体調をキープできる。逆に、無理な早起きは危険だと思う。早起きを目的に、睡眠時間をおろそかにしてしまう人がいるからだ。睡眠不足はうつ病や心筋梗塞など、さまざまな病気を誘発する。そこにこそ根拠があるので、ぜひ注意してほしい。
「睡眠時間がもったいないほど楽しい」「人生やりたいことだらけ」という人の言い分は、わからないでもない。ただ、楽しいことを100%楽しみ尽くすためには、体調が万全でなくてはならないはずだ。ビジネスも同じだ。せっかくやりがいにあふれていても、眠たい頭では、満足なパフォーマンスを発揮できるはずがない。
起業したての頃は、現場でプログラミングも担当していたので、本当に忙しかった。自宅には戻らず、会社にシャワーとベッドを入れて、食事にもなるべく出掛けたくなかった。仕事しながらコンビニ飯をかき込み、眠くなっては頬を叩き、24時間働き詰めだった。
そんな生活を何年か続けていて、確かに仕事の成果は拡大していった。だが、睡眠時間を削らなければいけなかったあの頃の仕事は、いまならテクノロジーを駆使して、時間や作業量を何分の一にも圧縮できる。もう二度と「寝ずに仕事」なんて、やらない。
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