日本人が知らない「中小企業M&A」、加速する4理由 公表されていない「本当」の日本のM&A市場は?

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子どもに継がせないというのは、経営者としてシビアに子どもの能力を見極めて、「経営者向きではない」と判断している場合もあります。一般的に、子どもに経営を継がせることは、幅広い候補者の中から経営者を選んで継がせるよりも生産性が低くなります。

また、業界の将来に対する不安から、「苦労をさせたくない」との親心で継がせたくないということもあります。

M&Aを「成長戦略」のための手段として活用する

【理由②】便利なものを使うと、元に戻れない

「理由①」の子どもや親族が継ぐかどうかの問題は「売り手側」の要因ですが、次に「買い手側」の要因を考えてみます。

現在の企業経営は、「情報のコモディティー化」が進み、ますますスピード経営が必要とされています。自社で一から事業を立ち上げていては、その間に他社に市場を奪われてしまうかもしれません。

近年国内外で成長著しい企業のほとんどは、M&Aを「成長戦略」として活用しています。M&Aによる買収を一度して、それで失敗して懲りてしまったという会社もありますが、多くの買い手企業は一度M&Aをすると、それ以降も積極的にM&Aを検討するようになります。

買い手としてもM&Aは練習が必要です。最初は身の丈に合った小規模の会社を買収し、PMI(M&A後の統合)でもノウハウをためて、徐々に大きな案件に挑戦していくべきです。

うまくいけば、「M&Aは成長戦略を実現するための手っ取り早い便利な手段」ということがわかり、やめられなくなります。これは、一度便利なものを使ってしまうと、それがない元の生活に戻れない現象と似ています。

実態として一度買収を経験した企業は、その後も買収を続ける傾向があり、それがM&Aが増加する要因になっているということです。実際、買収件数が多い会社ほど、M&Aに対する満足度が高いというデータもあります。

次ページ日本のM&Aが増加する「マクロ要因」とは?
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