腰痛気にする人ほど「痛みを感じやすい」悪循環 腰痛をうまく付き合っていくためのメンタル術

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また、季節の変わり目に体調を崩しやすいと感じている人は多いと思いますが、季節の変わり目は気圧の変動や寒暖差が大きく、自律神経が乱れやすいとも言われています。

天気と痛みの関連性はまだ仮説段階ではありますが、たとえば、こんな研究結果も出ています。京都大学が行なった研究で、関節リウマチの患者さんの延べ2万件を超える臨床データと気象庁が公表している気象データとの相関を解析したところ、気圧が低いほど関節の腫れや痛みが悪化することがわかったのです。この研究では、3日前の気圧がもっとも関係していました。

腰痛が天気のせいの可能性も

慢性的な腰痛も、同じことが考えられます。雨の日に腰が痛くなったり、天気が崩れると痛みが増したりしませんか。これまでを振り返ってそうした傾向があれば、天気の変化によって痛みの感度が上がりやすいのかもしれません。

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でも、「天気のせい」とわかるだけでも、ちょっと安心しませんか。そして、天気が崩れる痛みが増しやすいとわかったなら、対処することができます。

天気予報とともに天気痛の予報も教えてくれるウェブサイトやスマートフォン向けアプリもあります。そうしたツールも活用しつつ、天気が崩れそうな時、気圧が下がりそうな時には、こまめに体を動かして血流を良くする、好きな音楽を聴いてリラックスするなど、前向きな対策をとりましょう。

「明日は天気が悪くなるから、腰が痛くなるにちがいない」などと後ろ向きに捉えるのではなく、天気の影響を受けても大丈夫なように前もって「体を温めておこう」「リラックスするようにしよう」などと準備ができる、と前向きに捉えることが大切です。

池谷 敏郎 医学博士/池谷医院院長

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いけたに としろう / Toshiro Iketani

1962年、東京都生まれ。医療法人社団池谷医院院長。東京医科大学医学部卒業後、同大学病院第二内科に入局。1997年、医療法人社団池谷医院理事長兼院長に就任。専門は内科、循環器科。現在も臨床現場に立つ。生活習慣病、血管・心臓などの循環器系のエキスパートとして、数々のテレビ出演、雑誌・新聞への寄稿、講演など多方面で活躍中。東京医科大学循環器内科客員講師、日本内科学会認定総合内科専門医、日本循環器学会循環器専門医。著書に『体内の「炎症」を抑えると、病気にならない!』(三笠書房)、『「血管を鍛える」と超健康になる!』『血管の名医が教える15歳若返る習慣』(ともに知的生きかた文庫)などがある。

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