ベンツの電動小型SUVはEV市場を牽引できるか 満を持して登場した「EQA」のポテンシャル

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気になる容量は66.5kWhで、1回の充電での航続距離は422km。充電は、6.0kWまでの交流普通充電と、100kWまでの直流急速充電のCHAdeMO規格に対応可能だ。

より効率的な制御にしたという回生ブレーキは、利き具合を手動で設定可能となった。操作はパドルで行い、左側が回生レベル上昇、右側が低減となっており、「D+」はコースティング、「D」が軽度の回生ブレーキ、「D-」が中程度の回生ブレーキ、「D- -」が強度の回生ブレーキ、「D Auto」が前走車との車間距離や登坂・降坂などの道路状況が加味された最適な強度という5段階が用意された。

回生ブレーキをコントロールするパドルシフト(写真:メルセデス・ベンツ日本)

もっとも回生ブレーキを強く利かせる「D- -」では、ほとんどの場合、回生ブレーキだけで十分な減速が得られるという。ただし、完全に停車させる場合は、回生ブレーキの設定に関係なく、従来通りのフットブレーキでの操作が必要だ。

EQ専用プログラムが搭載されたMBUX

AI音声認識を用いた独自の対話型インフォテインメントシステム「MBUX(メルセデス・ベンツ ユーザー エクスペリエンス)」には、充電ステーションの情報、クルマに乗る前にスマートフォンでエアコンの操作が行える「プリエントリークライメートコントロール」の設定、エナジーフローや電費情報の表示、最大充電電流の設定など、EQ専用プログラムを搭載。

「Electric intelligence ナビゲーション」は、マップデータから得た勾配情報や充電ステーションの位置情報、車両の充電状況、気温情報などを総合的に判断して、どこで充電すべきかを含めた適切なルートを案内してくれるなど、EVに合わせたプログラムが採用された。「EVだから」と特別な扱い方を意識する必要がないようにと、考慮されたものだ。

充電スポットも考慮されたルート検索を行うナビゲーション(写真:メルセデス・ベンツ日本)

先進安全機能では、いわゆるACC(アダプティブクルーズコントロール)である「アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック(自動再発進機能付)」や、車線やガードレールなどを認識し、ステアリング操作をアシストしてくれる「アクティブステアリングアシスト」といった機能を含む「インテリジェントドライブ」を標準搭載。

ステレオマルチパーパスカメラとレーダーセンサーは高度化され、周囲の交通状況をより的確に把握することを可能とするなど、機能が大きく強化された。

次ページ目指すは2039年「全乗用車カーボンニュートラル」
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