ベンツの電動小型SUVはEV市場を牽引できるか 満を持して登場した「EQA」のポテンシャル

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サイドは、メルセデスの都市型SUVに共通するなだらかに下降していくルーフラインや、上下方向にスリムなサイドウィンドウが特徴的で、スタイリッシュな印象だ。Aピラーの下端部には青文字の「EQA」バッジが配置され、EVであることを主張する。

ホイールは、標準仕様には空力が追求された18インチの5スポーク、AMGライン仕様には繊細なデザインの20インチのAMGマルチスポークだ。

リアまわりでは、中央に向けて細くなっていくLEDのライトストリップが目立つが、これはリアのワイド感を強調するとともに先進性を表現するもので、メルセデスEQブランド独自のデザインとしている。

バックライト付きのスパイラル調インテリアトリムがEQであることを明示するものの、インテリアのデザインは基本的にGLAと共通だ。ジェットエンジンのタービンを思わせる円形のエアアウトレットは、内部のタービンブレードをローズゴールドとするなど、GLAのとの差別化を図る。

「EQA250 AMGライン」のインテリア(写真:メルセデス・ベンツ日本)

GLAとの大きな違いは、シートのマテリアルだろう。

標準仕様は中央部分をローズゴールドのファブリック、サイド部分をチタニウムグレーのレザーARTICOとしたシートが採用されるが、ペットボトルからのリサイクル原料で作られたファブリックを使用するなど、サスティナビリティにも配慮したものだ。

AMGライン仕様には、レッドステッチ入りのレザーDINAMICAシートが標準装備で、ブラックのレザーシートをオプションで選択することができる。

「従来車からの乗り換えでも違和感のない」クルマへ

EQAはGLAのEV版だから、エンジンを電気モーターに置き換えたFF(前輪駆動)だ。最高出力は190PS(140kW)、最大トルクは370Nmで、メルセデス・ベンツは「EVらしい十分な加速力を持ちながらも、従来のクルマからの乗り換えでも違和感を覚えることのない、スムーズな制御を実現した」と説明する。

バッテリーは、高電圧のリチウムイオンバッテリーで、前後アクスル間のフロア部に搭載。バッテリーは、堅牢なフレームの中に納められ、アンダーフロアのクロスメンバーが担っていた構造機能も果たすという。

次ページ航続距離は422km。パドルで回生ブレーキをコントロール
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