「人脈作り」に躍起な人が恐ろしく的外れな理由 ビジネスにおける「人脈」にもう価値はない
ゆるくて広いネットワークは、これからのキャリアアップを考えるうえでは不可欠な要素なのです。
同じポジションで異業界の人を「メンター」に
ネットワークの中で「メンター」と呼べるような人を作っておくのはよいことだと思います。とくに、同じポジションで異なる業界にいる人、同じ業界で自分が狙っている1つ上のポジションにいる人をメンターにすることには大きな意義があります。
「メンター」といっても、かしこまった師弟関係を意識しなくて大丈夫。「たまに世間話ができる先輩」というくらいの関係で十分です。
私自身、まったく違う業界の人同士がお互いにメンターとして学び合う集まりを設けています。そこでは、自分の業界で話題になっていることをひたすら開示し、情報を交換しています。
業界が違う人の話は非常に新鮮です。私が「今、われわれの業界ではこういうアプリがはやっている」といった話をすると、ほかの業界の人は「いったい何がすごいのだろう」と思いながら聞いている様子が伝わってきます。要するに、あまりピンときていないのです。
逆に、私が彼らの話を聞くと、やはり何がすごいのか、ほとんど理解できません。ただ、こういう縁遠い世界の話を聞く経験が長期的に見るととても役立つのです。
場合によっては、10年くらい経ってから「あのとき、あの人が力説していたのは、これだったのか!」と気づくこともあります。
自分とは異なる業界とつながる回路を最初から閉じてしまうのは、もったいない限りです。現在は異なる業界同士が結び付くことで、さまざまなイノベーションが起きています。無関係の業界の話を聞くことで刺激を受け、何か新しい仕事に結びつくチャンスがあるのです。
仕事で情報収集する際には、自分でインターネットで調べたり書籍を読んだりすることも重要ですが、現場で働いている人から直接聞けば、効率的に質の高い情報が入手できます。
何か新しいことを学びたいのなら、その業界の人に「何から学べばいいのか」と質問するのが得策です。その筋の専門家から教えてもらえば、圧倒的に学習効率が上がります。ネットワークづくりは、有意義な情報交換をするうえでも有効なのです。
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