「レクサス変革」の第1弾となる新型ESの全貌 初公開の場を上海モーターショーにした狙い

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この配置の最適化により、ディスプレイは約100mm近づけられ、角度も約5°傾けられた。これまでシフトレバー横に設置されたタッチパッドで操作するシステムだったが、決して操作性のいいものではなかったので、タッチパネル化はうれしい進化だといえる。

新たな価値を付加するビッグマイナーチェンジ

内外装のリファインから剛性アップを中心とした走行性能の向上まで、大きく手が入れられた新型ES。このクルマは、レクサスの新たな変革への最初のチャレンジになるという。レクサスインターナショナルのチーフエンジニア・青木哲哉氏は、新型ESについて次のように説明した。

「目標としたのは、ESの持つ上質さを深化させるとともに新たな価値を付加することです。静粛性と乗り心地を一層向上させるとともに、ステアリング操作に対してドライバーの意図した通りにクルマが動くリニアリティを追求しました。デザインにおいてもESの特徴であるエレガントさに磨きをかけるとともに、新たにモダンさを演出しました。開発にあたっては、お客様の期待を超えるべく、改善要素を洗い出し、細部に至るまで徹底的に造り込みました。『より良いクルマづくり』を目指してAlways Onの思想を貫いた開発陣の想いをESに乗ることでご体感いただきたいと思います」

さらに前出の佐藤氏は、「レクサスの変革は今日から始まります。将来のサステイナブルな社会に向けた挑戦とともに、足元の環境変化を踏まえた現実的な取り組みの両方を着実に進めていく」と明言。

日本国内にはハイブリッドの「ES300h」が導入されると予測する(写真:トヨタグローバルニュースルーム)

同時に、「これまでハイブリッド技術で培ってきたモーターやインバーター、バッテリー等の技術に基づいて、これまでにない電動車の魅力を創造し、一気に電動化を加速させる」とコメントした。

まずは、もともと完成度の高さから評価されていたES。今回の“レクサスの変革“が最初に導入される中国のユーザーにどう受け取られるのか。レクサスの一大マーケットである中国での動向は、経営的な視点からも注目したいところだ。なお、新型ESの日本発売は、2021年秋頃が予定されている。

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先川 知香 モータージャーナリスト

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さきかわ ちか / Chika Sakikawa

初めて見たバイクレースでマシンをバンクさせながら膝を擦って進入していくコーナリングを自分もやってみたいと思ったのをきっかけに、マシンを操ることの面白さを知り、その面白さを多くの人に伝えるべくモータージャーナリストを志す。現在の対象は2輪から4輪までと幅広く、Web や紙媒体で執筆中。愛車は Kawasaki Z250 とGASGAS、TOYOTA86 MT 仕様。休日は愛車でのサーキット走行やトライアルにも挑戦中で、公私共に乗り物漬けの日々を送る。

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