「破壊的な変革」を実現させるDX成功のコツ 「DXの70%が失敗している」背景に何があるのか
DXをてこにする4つのポイント
近年、デジタルトランスフォーメーション(DX)は、バズワード化し、さまざまな局面で使われていますが、一方で、その70%は失敗に終わっているとも言われています。
昨年来のコロナ禍で、企業のオペレーションにおけるDXがますます重要視される中、私たちは何をするべきなのでしょうか?
DXに関する個々の取り組みに対して、成功・失敗を判断し、そこから教訓を得る必要はありますが、より高い視点から企業そのもののあり方を俯瞰することも重要です。ここでは、DXをてこにして企業が継続的に飛躍していくための4つのポイント、「戦略の充足性」「反復実行」「チェンジマネジメント」「知識のアップデート」について述べます。
「戦略の充足性」のための「70-20-10」モデル
1つ目のポイント「戦略の充足性」とは、ビジネスモデルやオペレーションを革新していくために、DX案件(プロジェクト)に対して適切なポートフォリオを組み、戦略的な欠落を防ぐことを意味します。ポートフォリオを、仮に一部は失敗したとしても、残りは成功させ、全体としてのリスクは抑制させるように組むという考え方です。
DXの実現により輝かしい未来を想像することは、否定するものではありませんが、ファイナンスの世界と同様、リターンが得られるものには、必ずリスクが伴います。社運をかけたアイデアが一握りあったとしても統制のとれた十分なポートフォリオがなければ、オペレーションの停滞を招き、ビジネスそのものが危機状態に陥ってしまうケースもあります。
しかし、グーグルでも提唱されている「70-20-10」のリソース配分のルール、つまり、人的リソースや業務活動のうち、70%を中核となる活動に充て、20%をそれに隣接する活動に配分し、10%は既存の活動とは非連続な新規事業/機能に割り当てる、という考え方が有効であると考えると、このようなアプローチにより、リスクをコントロールしながらも、DXから最適な効果を得られるような状態を保つことができます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら