個人が「コロナ抗体を売る」アメリカと日本の差

アメリカで注目を集める「血漿ビジネス」とは

アメリカでは、回復した人の「血漿」が、患者に主に重症化を防ぐ治療方法として役立っている。(写真はイメージカット、写真:ロイター)

東京オリンピック開催まで約3カ月と迫っているが、日本にはコロナ第4波が押し寄せている。唯一の頼みの綱であるワクチン接種が高齢者へ始まったが、筑波大学のグループがAI(人工知能)を使って行った試算では、第4波の流行を抑える効果は限定的だとする結果も出ている。

「アメリカでは昨年11月以降、“第3波”による感染者が一気に増えたのですが、ワクチン接種によって29万人を超える感染者が出た1月のピーク時から減り、3月は6万人弱となっています。4月15日までに約1億9000万回以上の接種が行われ、2回の接種を完了した人はすでに7500万人を超えています」(アメリカ人ジャーナリスト)。

アメリカ政府のプログラムでは、4月19日までにワクチン投与を行うことのできる「薬局」を現在の約1万7000カ所から4万カ所に増やすという。一方、日本では接種を完了した人はまだ約64万人(※4月15日時点)ということで、残念ながら国民全員が接種を完了するのは遠い先になるということを覚悟しなければならない。

日本政府は1月の時点ではワクチン獲得を最優先で行うと声高らかに宣言していたが、思いどおりに進んでいないのが現状だ。アメリカのバイデン大統領は「ワクチンは十分に確保されており、4月19日までに18歳以上の成人の9割がワクチン接種を受けられると決まるだろう」と話しており、その規模とスピード感はうらやましい限りである。

アメリカで注目を集める「血漿ビジネス」

多くの日本国民がワクチン接種を待っている中、アメリカでは「血漿(けっしょう)ビジネス」に注目が集まっている。昨年8月、アメリカの食品医薬品局(FDA)が、新型コロナウイルス感染症から回復した人の血漿を患者の治療に使用することを緊急に許可した。回復者の血漿には新型コロナを攻撃する「抗体」が含まれる。そのため新たに感染した患者に血漿を投与することで治療に役立てることができるのだ。

「アメリカの人気プロレス団体WWEの元スーパースターで、俳優としても活躍する『ザ・ロック』こと、ドウェイン・ジョンソンが昨年、新型コロナウイルスに感染した後、『血漿献血をぜひしてください』と呼びかけたので、この行動が一気に広がったのです」(前出ジャーナリスト)

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