日経平均3万3800円以上が現実味を帯びてきた

日銀はTOPIXの動きでETF買いの「オン」「オフ」を決めていたが、TOPIX型ETFだけでなく日経平均型ETFも買っていた。日経平均型ETFの買いを中止することは、日経平均構成銘柄のハイテク値嵩株にとっては明らかに悪材料で、当然日経平均にも大きく影響し、急落は当然の反応だった。

また10年国債金利の目標水準はゼロ%程度に据え置いたが、金利の変動幅を上下とも0.25ポイント程度に設定することを決めた。

黒田東彦総裁は記者会見で「2%の物価安定目標の実現に向けて、持続性と機動性を増し、金融緩和を粘り強く続けていく」とした。今回の政策点検は金融緩和の後退につながるとの見方を否定し「金融緩和の出口を議論するのは時期尚早だ」と強調したが、市場は不信感を示している。

資金増加のスピードは落ちている

今回のコロナ相場は、世界においても日本においても、ケタ違いの資金供給によるジャブジャブの金余りででき上がった相場だった。

日本で言えば昨年4月のマネーストックM3(市中のお金)は18兆8000億円、5月にも18兆7000億円、6月には何と26兆3000億円も増加した。

これによって日経平均は3月安値から6月高値まで6600円もの水準訂正を記録した。その後も市中のお金は増え続け、本年1月には1486兆8000億円という「史上空前の平残」(月の平均残高)を記録した。日経平均は2月16日に3万0467円の高値(引け値ベース)を付けるに至った。

しかし、その資金増加のスピードは落ちている。前回の本欄「『日経平均急落後の3月相場』をどう乗り切るか」(3月8日配信)では、「9日8:50に発表される2月の数字が注目される。もしかすると、この数字が3月相場のカギを握るかもしれない」とした。

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