コロナで女性が「大量離職」を強いられたツケ アメリカでは起業を諦める女性も増えている

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ゲイツ氏が、政府は起業家であれ従業員であれ、女性への投資を継続すべきだと述べたのは、女性も立ち直る力を持っているからである。「どこの国の政府も、女性が働けば経済が活性化することを知っているため、女性に働いてほしいと考えている」。

こうした中、カマラ・ハリス副大統領は、女性の大量離職を、「国家的解決を必要とする国家的緊急事態」と”宣言”。解決策の1つとして、女性に偏りがちな育児負担の軽減を掲げている。

米連邦準備制度理事会のジェローム・H・パウエル議長は、2月24日に行われた上院銀行委員会で、「われわれの仲間、競争相手、先進国の民主主義国家では、育児のための機能がより充実しており、結果的に女性の就労率が大幅に向上している」と述べた。

「アメリカは四半世紀前、女性の就労率で世界をリードしていたが、今はそうではない」と語り、「女性の就労率を高める政策の面で出遅れたことが、他国からアメリカが置き去りにされている遠因だろう」

保育園向けの支援を強化

ジョー・バイデン大統領が提出した1兆9000億ドルの新型コロナウイルス感染症救済法案で、育児分野に500億ドルが投入された理由はここにある。

保育園には、運営費とエッセンシャルワーカーの子どもの学費補助として約400億ドルが提供されるほか、家庭には扶養家族のケアを補助する減税措置が一時的に拡大されて約80億ドルが提供される。これらの目的は、保育園の収入不足やコスト増に対応しつつ、特に母親が仕事に復帰しやすくすることにある。

支援団体「Child Care Aware of America」の政策・実務担当チーフ、マリオ・カルドナ氏は、「この法律は、100億ドルの支援に加えて、アメリカの育児に対する1回としては最大の投資となった」と話す。

また、女性経経営者にとっては3月31日まで申請を受け付けている「PPPローン」と呼ぶ、一定条件を満たせば運転資金の一部返済を認める制度など、アメリカ中小企業庁(SBA)によるコロナ施策も助けになるだろう。

やむなくキャリアを一時停止させることになったジョンストンさんだが、彼女はその決断を後悔していない。「何が大切なのかを真剣に考える時間ができました。心の強い娘たちを育て、夫や妹をサポートし、最後に父を助けることができたのは、とても幸せなことでした」と語っている。

アイネズ・モーバネ・ジョーンズ ライター/編集者(在シアトル)

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Inez Maubane Jones

アメリカ・ワシントン州シアトル在住。子ども向けの書籍「The Content」シリーズを手掛ける傍ら、自身のブログにて教育トレンドや子育て、社会問題などについて執筆している。

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