飲み屋に「ランチのノウハウ提供」する深い理由 夜間営業ができない店舗と生産者を繋ぐ仕組み
今、小規模の店舗の中には時短どころか営業すらしなくなっているところもある。しかし宣言が明けたとき果たして客が戻ってくるのか、また以前と変わりない味やサービスを提供できるのかは疑問だ。そのため苦境の中でも、客のため、将来のためと時短での営業を続けている店舗も多い。
ではそろそろ、今回の小浜水産プロジェクトの仕掛け人に登場いただこう。
店舗プロデュースや、飲食店を中心とした街おこしなど、飲食に関する事業を幅広く行うスパイスワークスホールディングスである。ちなみに、カイフォルニアが属する「ほぼ新宿のれん街」も同社の仕事だ。
スパイスワークスホールディングス社長の下遠野亘氏は、本プロジェクトについて次のように語る。
「消費者に外食の楽しさを忘れないでいてもらうため、そして生産者さんや飲食店には、コロナで厳しくても頑張ろうという応援の気持ちを込めて、プロジェクトを立ち上げました」
そのため、プロジェクトに関しては純粋にボランティアで、同社としてはいっさい利益を得ていない。また、カンパチ以外にも困っている生産者は日本中にいるため、小浜水産プロジェクトのような取り組みがほかにも出てくることを願っているそうだ。
「中食にマーケットを奪われてしまう」
「このままだと中食にマーケットを奪われてしまうと危機感を持っています。だって、家にいてもゲームやサブスクのメディアがあるから、まったく退屈ではない。私はもともと外食好き、出歩き好きなのに、『出ないでもいいや』という気持ちになる。国民全員が“外出しない派”になれば、将来私の仕事も行きづまってしまう。プロデューサー仲間にも頼んで、生産者支援、お店支援のこのプロジェクトを広げていこうとしているところです」(下遠野氏)
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