過酷な中学受験を「幸せに乗り切る」親子の秘訣 難関校合格の子がやっていたPDCA生活の実際

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テストの振り返り方として、自分の失点パターンを「振り返りノート」にまとめておくと、次のテストに役立ちます。たとえば、計算問題など正答率が高い問題を落としていた場合、ミスにつながった行動を把握して次に起こらないようにきちんとメモしておきます。

時間が足りなくてできなかった場合は、ふだんから制限時間を決め、時間を計りながら勉強するようにします。テストの失点分析をしてノートにまとめることで、自分のミスしやすいパターンを確認し、二度と同じミスをくり返さない意識づけになります。

怒りに火がつく最初の6秒のコントロール法

中学受験プロジェクトは約3年間の長期戦。子どもの一言についカッとなって怒鳴ってしまったり、テキストを投げたり捨てたりといった、後悔するような言動をしてしまいがちです。親子バトルを回避し、ストレスをへらすテクニックを知っていると、受験期間を上手に乗り切ることができます。

怒りのピークは最初の6秒といわれており、それをやり過ごすことで衝動にまかせた言動を防ぐことができます。そこで、怒りの感情がわいてきたら自分の気持ちが落ち着く「マジックワード」を心の中で唱えます。

「きっと何か理由があるに違いない」「宇宙から見たら些細なことだ」「それはちょうどよい」と唱えるうち、怒りの衝動も落ち着いていきます。

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また、「どうしてそんなことしたの!?」とキツイ言葉になりそうなときは、「どうしてそんなことしたのかニャ~?」と、怒っている自分が滑稽に思えるユニークな語尾で返すのもオススメです。つい笑ってしまい、緊張が解けて心に余裕が戻ってきます。子どもも思わずつられて反抗的な口調がなくなるでしょう。

とはいえ、これらのテクニックを使っても怒りそのものがなくなるわけではありません。とくにストレスがたまっていると、ふだんならやりすごせることでも、すぐに怒りの導火線に着火してしまいます。ただでさえストレスがたまる受験期間中、受験以外ではなるべくストレスをためない環境づくりを心がけましょう。

入試の直前期は仕事をへらす、ストレスを感じる人間関係をへらす、面倒なことはやめるなど、子どもとの不要な衝突を避けるため、自分が機嫌よくいられるよう環境を整えることも大切です。

そして、予測不能なことが次々と起こる昨今、自分ではどうにもならない不測の事態に陥ったときは、「これは好機だ!」と発想の転換をすることです。どんなときもポジティブになった者勝ち。現状を「最悪だ」と否定的に捉えるのではなく、まさに「これはわが子にとってちょうどいい!」と思い切って肯定してみることで、やるべきことが見えてきます。

清水 久三子 アンド・クリエイト代表取締役社長・人材育成コンサルタント

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しみず くみこ / Kumiko Shimizu

アンド・クリエイト代表取締役社長・人材育成コンサルタント
大手アパレル企業を経て1998年にプライスウォーターハウスコンサルタント(現IBM)入社。企業変革戦略コンサルティングチームのリーダーとして新規事業戦略立案・展開プロジェクトをリード。「人が変わらなければ変革は成し遂げられない」との思いから専門領域を人材育成分野に移し人事・人材育成の戦略策定・制度設計・導入支援などのプロジェクトをリード。コンサルティングサービス&SI事業の人材開発部門リーダーとして5000人のコンサルタント・SEを対象とした人材ビジョン策定、育成プログラム企画・開発・展開を担いベストプラクティスとして多くのメディアに取り上げられた

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