任天堂が再びソフト販売本数の記録更新に挑戦 協力会社取材で分かった20%増2億5000万本
一方でアナリストの多くは堅調な傾向が来年度も続くことに懐疑的だ。ブルームバーグ・インテリジェンスのマシュー・カンターマン氏は、「新型機発売の有無にかかわらず、恐らく来年度を通して販売台数は減少する」と予想する。
連続記録更新は半導体不足問題の成り行きにかかる
任天堂が旺盛なスイッチ需要に応えることができるかどうかは、競合企業と同様に今後の半導体不足問題の成り行きにかかっている。
汎用品の不足も
事情に詳しい関係者は、台湾の台湾積体電路製造(TSMC)などからの供給確保だけでなく、ディスプレー駆動ICやブルートゥースのモジュールなど汎用(はんよう)品の不足も逆風になると話す。部品不足が少なくとも6月まで続き、年内に改善されないリスクもあると話すサプライヤー関係者もいる。
パッケージ版ゲームの販売に使用されているNAND型フラッシュメモリーの製造会社が、来年度は今年度の水準を上回る供給量を準備していると指摘する声もある。ゲーム会社も同様に開発資源をスイッチ向けに拡充させている。昨年末までに販売台数が約8000万台となったことで、成功の基準となる普及台数1億台の達成がほぼ確実となり、プラットフォームとしての優先順位が高まったためだ。
21年度に発売が予定されているゲームソフトのタイトルには、ポケモン関連のゲームや「フォールガイズ」などが含まれる。ギブソン氏は任天堂が先月、人気ソフト「スプラトゥーン3」を22年に発売すると発表したことについて、同年以降も充実したソフト販売が続くという期待をつないだという意味でポジティブサプライズだったと話した。
(任天堂の株価動向を追加して記事を更新します)
著者:望月崇
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