
(本記事は「会社四季報オンライン」でも配信しています)
『会社四季報プロ500』は国内で上場している約3900社の中から、株価や業績面で有望だと考えられる500銘柄を厳選して掲載している。今回は、6月18日に発売となった『会社四季報プロ500』2025年夏号に掲載した厳選500社の中で、今期純利益の増加率が高い企業順にランキングでまとめた。
純利益は、企業に最終的に残る儲けだ。好業績の企業では純利益水準の向上に伴って株主還元拡大が期待できるほか、政策保有株や土地売却などで純利益が膨らんだ場合にも配当原資が増えたことを受けて増配する企業も多いため、変動には目を配っておきたい。
トップは医療DX関連の小型株
『会社四季報プロ500』2025年夏号に掲載した500社で純利益増加率がもっとも高かったのは、CEホールディングス(4320)。札幌に本社を置く電子カルテシステムの開発会社で、売上高の約70%を占める中小病院向けで強みを持つ。
四季報の2025年9月期純益予想は9億5000万円と、会社計画の8億2000万円を上回る強気の予想で、2024年9月期実績の1億2300万円から7.7倍超に拡大を見込む。
2桁増収、営業増益の好業績見通しに加えて、前期の2024年9月期には子会社2社で減損やのれん一括償却を行って純利益の押し下げ要因になっていた。今期はその影響がなくなり、純利益が急拡大する見込み。2025年9月期から配当を据え置きにするか、増やしていく累進配当を採用しており、さらに配当利回りなども加味しての自己株買いを実施する方針と、株主還元も強化している。
医療DXは、地方の医療現場で深刻化する人手不足問題への対策として需要が高まっており、今後も良好な事業環境が続く見通しだ。同社は2位の大株主であるNEC(6701)と関係が深く、協業を進めていることも今後の成長には追い風となる。
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