「シナリオにない巨大災害」乗り切る防災技術 

東日本大震災から10年で進化したテクノロジー

東日本大震災の当時と比べて情報環境が大きく変化しました(写真:Graphs / PIXTA)

東日本大震災から10年が経ち、当時と今では世の中の技術環境が激変しています。防災面でとくに自治体で注目されているのが、SNSで発信される一般の人々による現地からの災害情報です。

総務省の通信利用動向調査によると、2011年の個人のスマホ保有率は14.6%。ツイッターの日本法人が設立された同年3月の日本国内における、ツイッターの月間アクティブユーザー数は670万人程度でした。

これにはパソコンからの利用者も含まれるため、スマホからSNSで情報発信していたのは、いわゆるアーリーアダプターと呼ばれる一部の先進的な人たちだったと考えられます。

そのような状況でも、当時SNSにはいろいろな情報が上がっていました。例えば、各地で発生した津波の映像や被害状況を訴えるもの。さらには「ここでボランティアが不足している」「ここでは救援物資が足りていない」といったものなどです。

SNS上の情報をうまく活用して迅速に対応

それから10年が経ち、今ではスマホの個人における保有率は70%近くに達しています。また、ツイッターの利用者数は2017年の発表で国内4500万人となっており、フェイスブックやインスタグラムなどを含めると、国民の多くがSNSを使っています。

そのような状況の中、災害時のSNSの使われ方も大きく変化してきました。被害の発生場所や規模、必要とする援助内容などの情報が、現場にいる人々からスマホ普及以前よりも素早く発信・共有されます。

こうしたSNSの情報を災害対応に役立てていこうとしているのが、国や自治体です。災害発生時にSNSの情報をうまく活用できれば、情報収集のスピードも効率も飛躍的に上がり、救援や避難勧告など、迅速に対応できるようになるからです。

次ページ被害状況をリアルタイムに把握
政治・経済の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • ゴルフとおカネの切っても切れない関係
  • 「お金で損しない」森永康平のマネーリテラシー講座
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • iPhoneの裏技
トレンドライブラリーAD
人気の動画
地方スーパーが撃沈「コスモス薬品」の破壊力
地方スーパーが撃沈「コスモス薬品」の破壊力
年を取っても記憶力がいい人と低下する人の差
年を取っても記憶力がいい人と低下する人の差
日本人が知らない「ビタミンD」不足の怖さ
日本人が知らない「ビタミンD」不足の怖さ
「上司の品格」を疑われる、やってはいけない7つの質問
「上司の品格」を疑われる、やってはいけない7つの質問
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
12のスキルを完全レクチャ<br>ー! 無敵の話し方

ビジネスシーンで大きな武器になる「話し方」。スピーチや交渉、会議など12のスキルを徹底解説します。『世界最高の話し方』著者による共感力スピーチの極意、TED流のノウハウが2時間で身に付くプレゼン術、自民党総裁選候補者のスピーチ診断も掲載。

東洋経済education×ICT