ボルボとホンダに見る「EVシフト」の二極分化 EV100%宣言のボルボ、BtoBに商機を見るホンダ

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ピュアEVとして発表されたボルボ「C40 Recharge」(写真:ボルボ・カーズ)

クルマの電動化で、新しい動きが出てきた。奇しくも、そうしたトレンド変化を筆者は同じ日に実感した。

2021年3月3日午前11時、ボルボ・カー・ジャパンのマーティン・パーソン社長がオンラインで電動化の新事業戦略「Volvo Cars Moment : Recharge」について発表し、同日午後には筆者を含む報道関係者と意見交換を行った。

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これに先立ち、日本時間の2日午後10時半から、ボルボ本社(スウェーデン・ヨーテボリ市)でボルボ・カーズのホーカン・サムエルソンCEOが「2025年にグローバルでボルボ新車の50%をピュアEV(完全なEV)、また2030年には100%をピュアEVとしボルボはEV専業メーカーに生まれ変わる」と表明していた。

本社と日本法人との発表内容の違いは、日本市場の2025年達成目標を「ボルボ新車の35%」とした点だ。販売計画では、2025年に総数で2万5000台を見込んでおり、その35%となる約9000台をピュアEV化する。

EV販売はすべてオンラインに

パーソン社長は「日本はヨーロッパ市場よりEV化がやや遅れており、今後ヨーロッパにキャッチアップしていくと思う」と説明。その裏付けとして、ヨーロッパ各国での新車販売に占めるピュアEVとプラグインハイブリッド車の合算数の比率を紹介した。

それによると、ノルウェー:87%、オランダ:72%、スウェーデン:49%、ドイツ:26%、イギリス:23%など、現状では電動化に対する補助金や税制優遇などの施策を積極的に進めている国の比率の高さが目立つ。

こうした中、ボルボは2021年秋に、今回デザインコンセプトモデルを公開した「C40 Recharge」を、日本も含めた世界市場で発売する。

ボルボ スタジオ 青山にてマーティン・パーソン社長と「C40 Recharge」デザインコンセプトモデル(筆者撮影)

ボルボではこれまで「C」はクーペを意味していたが、この場合はクロスオーバーを指すという。その後、2022年以降に毎年、新規EVモデルを1台ずつ導入する計画だ。

また、ボルボ本社の発表では、オンライン販売チャンネルに多額の投資を行い、EV販売はすべてオンライン販売に移行することも明らかされた。

この点について、改めてボルボ・カー・ジャパンのパーソン社長に確認したが「2030年には日本でも全モデルがピュアEVとなるため、販売も段階的にオンライン化へ移行する」と明言した。

ただし「現状でもユーザーはクルマ選びでもオンラインを多用しており、オンライン販売への移行は購入時でオンライン化するということにすぎず、ユーザーにとって決して劇的な変化にはならないと思う」とも指摘する。

また「価格の透明性」という言葉を強調したことも筆者の印象に残った。

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