月々定額「クルマのサブスク」は本当に得なのか 購入との比較で考えるメリット・デメリット
「サブスクリプション」は、商品を“買い取り”で販売するのではなく、使った期間に応じて課金する販売方法である。コンピューター用ソフトウェアにはじまり、音楽配信サービスなどで導入され、ここ数年で一躍、脚光を浴びることになった。最近は、「サブスク」とも呼ばれるようになり、さまざまな商品やサービスに、この方式が導入されている。
その波は自動車業界にも及んでおり、トヨタの「KINTO ONE」やホンダの「HONDA マンスリーオーナー」など、サブスク方式のビジネスがスタートしている。
はたして“クルマのサブスク“は、ユーザーにとってどんなメリット・デメリットがあるのだろうか。
新車を購入する費用と比較しながら、「KINTO ONE」と「HONDA マンスリーオーナー」の2つのサービスを考えてみたい。
月々の支払いは3年ローンとほぼ同じ
トヨタが2019年にスタートさせたサブスクが、「KINTO ONE」だ。トヨタやレクサスのクルマを3年間、定額で乗ることができる。
ラインナップは少しずつ増えており、現在ではトヨタ車とレクサス車を合わせて27車種。「プリウス」や「アクア」「クラウン」「カムリ」といった人気モデルだけでなく、「ライズ」や「ヤリス」といった新型モデルも含まれている。
「KINTO ONE」の最大の特徴は、任意保険まで定額サービスに含まれていること。これは保険料金が高額となる、若年層には、相当に大きなメリットと言えるだろう。
では、肝心のお得度はいかがなものか。「KINTO ONE」と通常の購入を比較してみよう。
まず、「KINTO ONE」だ。料金をシミュレーションしてみると、ライズの上級グレード「Z 2WD」にカーナビやドライブレコーダー、先進運転支援システムなどがセットされる「セーフティプラスパッケージ」を追加して、月額5万3680円となった。(2020年2月調査)
同車の新車価格が206万円、同様のオプションを加えると乗り出し総額で250万円ほどとなるから、50万円ほど頭金を入れて、3年(36回)で購入するときの月々のローン支払い額に近い。
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