2018年の台風による大規模停電を経験したあるキャンピングカーユーザーは、キャンピングカーから自宅の冷蔵庫に電気を供給して、食材を守ることに成功したという。
普段は家の電源から車のバッテリーを充電して使っているが、このときは逆に電気を流して、キャンピングカーそのものを電源として扱ったというわけだ。快適な日常生活をアウトドアに持ち出すキャンピングカーには、そんな使い方だってあるという好例だろう。
ペットと一緒に避難できる
ペットと一緒に旅がしたいから、という理由でキャンピングカーを買うオーナーは多いが、災害のときこそ、そのメリットが享受できる。
東日本大震災の際、ペットを同行・同伴しての避難が難しく、飼い主と離れ離れになるケースが多くみられた。動物愛護団体やボランティアの尽力で何とか飼い主をみつけたり、飼えなくなったペットの里親探しが行われるなど、懸命な努力が続けられたという話を、報道などで知った方もいるだろう。
それ以降、災害時のペットへの対応が検討され、ペット同行可能な避難所も設定されるようになった。また、環境省は「人とペットの災害対策ガイドライン」で「飼い主はペットと共に避難行動を行うことが必要である」としている。
しかし、公的な避難所に「ペット連れ専用」という設定はない。呼吸器疾患のある人、動物にアレルギーのある人などが避難してきたらどう対応するかなど、実際の運用には問題が山積だし、その場の判断は結局、現場に任されているのが現状だ。
そう考えたら、ペット連れ避難にはキャンピングカーが最適だと言えるだろう。車内に入ってしまえばそこはプライベートな空間である。他の人に迷惑をかける心配もないし、ペットも普段からキャンピングカーになじんでいれば、知らない場所で過ごすよりはるかに快適なはずである。日頃からペットと一緒に旅を楽しみ、キャンピングカーでの生活に慣れてもらうのが一番だ。
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