僕が中2で不登校に追い込まれた「3つの理由」 20年たってやっと言葉にできる
一度、「わからないなら授業が終わるまで立っていなさい」と先生に言われたときには、「なんで僕だけ立たされないといけないのだろう」、「ほかの子だったら立たされなくて、すむのに」とまわりと自分を比べ、悔しくて号泣してしまいました。勉強ができないことで、僕は自分に対しての自信をなくしていきました。
ついに仲間外れ
最後、3つ目の理由は、友だちです。僕は、勉強はできなくても、運動神経はよいほうでした。そのおかげで、小学生のころは勉強ができて明るくおもしろい子がいる、いわゆるスクールカースト上位のグループに入っていました。
しかし、そのグループは、少しでもまわりとちがうことをすると、いじめられるグループでした。消しゴムや鉛筆を隠したりして、みんなで1人の子を責めたてるのです。いじめのターゲットは毎日変わっていました。僕には勉強ができないという弱みがあったので、グループの友だちといっしょにいるときは、つねに緊張状態でした。「このグループ以外に、居場所はない」と思い、仲間外れにされないよう必死だったのです。
しかし、ついに中学2年生の始業式の日に、遊びに誘われないなど仲間外れにされました。僕は次の日から玄関の外に出られなくなり、不登校になりました。
当時の僕は、不登校の理由を探さないようにしていました。「もし、不登校の理由が見つかって解決したところで、今の僕には学校へ行く体力も気力もない。だから、理由を探す意味はない」と思っていたからです。もし、親から理由を問い詰められていたら、もっと苦しくなっていたと思います。
しかし、あくまで僕の場合はですが、不登校から20年経った今、あらためて不登校の理由を考えてみることで、すこし自分の過去に整理がついて、心が軽くなりました。たぶん、自分自身をふりかえって整理するために、20年という時が、必要だったのだと思います。(鬼頭信)
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