僕が中2で不登校に追い込まれた「3つの理由」 20年たってやっと言葉にできる

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

一度、「わからないなら授業が終わるまで立っていなさい」と先生に言われたときには、「なんで僕だけ立たされないといけないのだろう」、「ほかの子だったら立たされなくて、すむのに」とまわりと自分を比べ、悔しくて号泣してしまいました。勉強ができないことで、僕は自分に対しての自信をなくしていきました。

ついに仲間外れ

最後、3つ目の理由は、友だちです。僕は、勉強はできなくても、運動神経はよいほうでした。そのおかげで、小学生のころは勉強ができて明るくおもしろい子がいる、いわゆるスクールカースト上位のグループに入っていました。

しかし、そのグループは、少しでもまわりとちがうことをすると、いじめられるグループでした。消しゴムや鉛筆を隠したりして、みんなで1人の子を責めたてるのです。いじめのターゲットは毎日変わっていました。僕には勉強ができないという弱みがあったので、グループの友だちといっしょにいるときは、つねに緊張状態でした。「このグループ以外に、居場所はない」と思い、仲間外れにされないよう必死だったのです。

しかし、ついに中学2年生の始業式の日に、遊びに誘われないなど仲間外れにされました。僕は次の日から玄関の外に出られなくなり、不登校になりました。

当時の僕は、不登校の理由を探さないようにしていました。「もし、不登校の理由が見つかって解決したところで、今の僕には学校へ行く体力も気力もない。だから、理由を探す意味はない」と思っていたからです。もし、親から理由を問い詰められていたら、もっと苦しくなっていたと思います。

しかし、あくまで僕の場合はですが、不登校から20年経った今、あらためて不登校の理由を考えてみることで、すこし自分の過去に整理がついて、心が軽くなりました。たぶん、自分自身をふりかえって整理するために、20年という時が、必要だったのだと思います。(鬼頭信)

不登校の関連記事
「学校に行きたくない」と言われたら。子どもの気持ちとの向き合い方
「登校だけが目標ではない」都教委が不登校支援の方針を周知
「こんなのもわかんねーの」 先生の一言が今も胸につかえてます

不登校新聞

日本で唯一の不登校専門紙です。不登校新聞の特徴は、不登校・ひきこもり本人の声が充実していることです。これまで1000人以上の、不登校・ひきこもりの当事者・経験者が登場しました。

また、不登校、いじめ、ひきこもりに関するニュース、学校外の居場所情報、相談先となる親の会情報、識者・文化人のインタビューなども掲載されています。紙面はすべて「親はどう支えればいいの?」という疑問点から出発していると言えます。

公式HP 

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事