「サンドラの小さな家」に見る女性の境遇の今 アイルランド・ダブリンの住宅事情も物語る
暴力を振るう夫から2人の娘を連れて逃げ出し、シングルマザーとなることを選択したサンドラ。だが、住宅難のアイルランド・ダブリンでは住む場所を確保するのもままならない。そんな八方ふさがりの状況の中、彼女は自分で家を建てることを決意する――。
スウェーデンのポップグループABBAの音楽で構成された大ヒットミュージカルを映画化した『マンマ・ミーア!』のフィリダ・ロイド監督の最新映画作品、『サンドラの小さな家』が4月2日より劇場公開予定だ。
製作はアカデミー賞作品賞にもノミネートされた『女王陛下のお気に入り』『ルーム』のエレメント・ピクチャーズ。そして企画・脚本・主演とすべてにおいて重要な役割をアイルランドの新星クレア・ダンが担った。シングルマザーの貧困、家庭内暴力、住宅問題といった現代社会の問題に鋭く斬り込みながらも、それでも力強く生きようと奮闘する主人公をあたたかく見つめた珠玉のドラマとなっている。
「マンマ・ミーア!」のフィリダ・ロイドが監督
本作は、2020年のサンダンス映画祭に正式出品され、批評家・観客から高い評価を得た。女優としてのダンの評価も高まっており、リドリー・スコット監督、マット・デイモン、ベン・アフレック、アダム・ドライバー、そして本作で共演したハリエット・ウォルターも出演する映画『The Last Duel(原題)』への出演も決まった。また、アイルランドのドラマシリーズ「Kin(原題)」で、主演の一人を務めることも発表されている。
俳優としてだけでなく脚本家、共同制作者としても注目されており、現在は新しいテレビや映画のプロジェクトを展開中。Variety誌の2020年に注目すべき脚本家トップ10にも選ばれた才人である。
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