家庭内暴力で母親をウザがる娘の対処法

家族同居は必ずしも最善の形ではない

母親の愛情不足で家庭内暴力が始まったケース

私の知人の娘の美智子ちゃん(仮名)も母親が大嫌い。この場合は美智子ちゃんが掃除も性格も大雑把で、母親が潔癖症に近いキレイ好きです。

美智子ちゃんの言い分はこうです。

「あの人(自分の母親のこと)は、私たちが幼児のときから、子供と話をする関心のない人でした。中学生になった頃からお友だちのお母さんたちと違うことがわかり、徐々に嫌いになっていったのです。母親は私たち姉弟の衣食に関しても最低限の関心しか払わず、自分自身を装うことと家の掃除に命をかけていた人です。私も弟も高校生になってからは、夕食も外で食べて帰りました。それに関しても母には叱られたりはしませんでした。どうせまともな物は作ってないのですから」。

美智子ちゃんはある時期から引きこもり、突然泣き出したり弟に暴力を振るったりするようになりました。短大生のとき、あるきっかけで母親に暴力を振るい、母娘の大喧嘩に発展。その日のうちに美智子ちゃんは父親に強訴しました。

「私をダメにするか、あの人(自分の母親のこと)を追い出すか選んで!」

なんと美智子パパは、「子供がそこまで妻を嫌い病んでいることにショックを受け、(妻は抵抗したが)強制的に夫婦別居に踏み切った」そうです。

それも問題ありですが、美智子ちゃんはみるみる落ち着きを取り戻し、苦手な家事にも責任をもち、夕食は家族3人で、楽しく取っているそうです。

私は、死ぬの生きるのと騒ぐ美智子ママに、美智子ちゃんの言い分を詳しく伝えました、「貴女の育児には、心が足りなかったじゃない?」という言葉を添えて。美智子ちゃんの慰めになるような母親の言い訳の一つも期待しましたが、彼女は、「これからちゃんとするからと、娘に伝えて欲しい」と言うのです。美智子ちゃんが受けた心の傷の深さが想像できました。

私は相手に失礼でさえなければ、バッグの代わりに風呂敷一枚でも平気な人間ですので、美智子ママのコートが100万円、バッグは30万円もするものがほとんどだったということは見ていても知りませんでした。それらが子供たちの犠牲の上での買い物だったとしたら、本当に高くついた買い物だったことになります。美智子ママは今は、周囲の人たちから娘の心の健康が第一と説得されて、別居3年目です。

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