超・鬼上司!転職3カ月だけど退職すべき? 「裸の王様」と知っていても、人は変われない

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ほかのメンバーたちも彼女自身も心地よく働けるように、体制やコミュニケーションルールを変える提案をしたり、彼女の真意をくみ取って仕事を差配したり、自分のマネジメントの力を伸ばしてみる機会だととらえてみる。ビジネスで成功を収めさめた上司から仕事を学び、マネジメントスキルも磨け、女性ビジネスマンとしての在り方を考えることもできる、すごいチャンスじゃありませんか。

本来は、上司自身がわが身を振り返り、かたくなな気持ちを解くべきです。でも求めたい結果は「旅人のマントを脱がせる」ということなのですから、何も正攻法で北風を吹きつけなくてもいいはずです。

彼女を助ければ、あなたの力になる

企業の経営者は、私たちが思うよりずっと孤独で、厳しい経験を積み重ね、悩み続けているのだと思います。彼女が彼女の強みを発揮し、あなたも新たな強みを手に入れる。そんな気持ちでもう少し彼女とのご縁を大切にしていただきたいなと思いました。

個人的なこれまでのマネジメント経験から言うと、「部下に嫌われてなんぼ」とわかっていながら、「嫌われている」と感じることは、実はそれなりにこたえるものです。女性メンバーが女性である自分を「ああなりたくない」と思っていることを知るのは、とても寂しい気持ちにもなります。そう思われる理由が、自分の言動にあることもよくわかっています。自分と同じ人なんていないのだ、と知りながらも、同じ厳しさで要望してしまうのは、本当は「彼女ならもっとできるはず!」「私にだってできたのよ」と期待し、逆に過去の自分を重ねてしまうからでもあります。

あなたの「鬼女上司」は、仕事はともかくとして、人間関係を築くのが不器用で、自己開示が下手なのです。だからこそ、あなたがスタンスを定め、彼女を助けて一緒にビジネスをしたとしたら、将来、あなたが独立するとき、どれくらいすばらしいコーチになってくれるかわかりませんよ。少なくとも、私は彼女と一杯飲みたくなってしまいましたし、あなたのような部下がいる彼女がうらやましくなりました。

彼女の優れたところをたくさん見つけ、彼女にフィードバックし、再び自信を持たせてあげられるのはあなたしかいない。もう一度、右腕になって、二人三脚でビジネスを成功させてくださるといいなぁと心から思います。

※読者の皆様からのお悩み、ご相談を募集します。こちらのアドレス(onna-sodan@toyokeizai.co.jp)まで、年齢、ご職業等を記載のうえお寄せください。掲載は匿名といたします。

堂薗 稚子 ACT3代表取締役

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どうぞの わかこ / Wakako Dozono

1969年生まれ。1992年上智大学文学部卒業後、リクルート入社。営業として多くの企業を担当し、数々の営業表彰を受ける。管理職として、多様な雇用形態の組織の立ち上げやマネジメント、『リクルートブック』『就職ジャーナル』副編集長などを経験。2004年第1子出産。2007年当時組織で最年少、女性唯一のカンパニーオフィサーに任用され、事業責任者、「リクナビ派遣」編集長を務める。2010年に第2子出産後はダイバーシティ推進マネジャーとして、社内外女性のメンターを務めつつ、ワーキングマザーで構成された営業組織の立ち上げ、マネジメントを担当し、彼女たちの活躍を現場で強く推進した。経営とともに真の女性活躍を推進したいという思いを強くし、2013年退職。株式会社ACT3設立、代表取締役。女性活躍をテーマに、講演や執筆、企業向けにコンサルティングなどを行っている。2013年2月、リクルート在籍時に東洋経済オンライン「ワーキングマザーサバイバル」連載に登場。FBのいいね!数が6000を超えるなど、話題となった。

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