「三洋とハイアールの融合はこれからだ」

日本・東南アジア担当のトップに聞く

――日本市場での「アクア」ブランドの販売が苦戦している。どのような挽回策を描いているか。

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2012年の「アクア」ブランドデビュー記者発表会。真ん中がハイアールグループの張瑞敏CEO(撮影:梅谷秀司)

アクアは初年度の12年度は、大規模な広告効果もあり、実力以上の出来だった。13年度は少し落ち込んだが、これが実力値ではないか。

三洋から白モノ家電部門を譲受して最初の2年間は、統合後の混乱を来さないよう、うまく舵を切った期間だった。三洋とハイアールの本格的な融合はこれから。今、成長に向けた整理を始めるタイミングだと思っている。

すでに組織面では14あった職制を5つに減らした。また年1回だった人事査定も、3か月に1回に変えた。もともとあった三洋時代からのルールを簡素化し、より実力主義の方向へ舵を切っている。

英語を社内公用語にする

――東南アジアでの展開は?

東南アジアでは、現地社員の登用をどんどん増やしている。もともと東南アジアの拠点は、三洋時代からの拠点が多く、日本人が重要ポストのほとんどを占めていた。今は多言語を操る優秀な現地社員も多く、必ずしも日本人のほうが優秀とは限らない。すでに帰国させた日本人も多い。

今後、英語を公用語にしていきたい。東南アジアを回ると、多言語を操る人材がたくさんいる。日本人がいつまで、そういう人材の上に座っていられるのか。ぜひ危機感を持っていただきたいと思っている。国ごとに戦略も変えていく。本来、三洋ブランドがトップシェアのベトナムと、ハイアールブランド一本のタイとでは、採るべき戦略は異なる。日本発の商品群ということで、アクアブランドも、まずはタイから日本以外に広げていく。

――伊藤社長は多くの業界でキャリアを積んできた。

決してエリートコースだったわけではない。むしろ、みんながやりたがらなかった仕事を「なにくそ精神」で乗り切ってきた。30代前半で入った日本コカ・コーラでは、当初マーケティングの部署を希望していた。しかし与えられたポストは、今でいうCSRなどを扱う広報の環境経営部の部長だった。

当時はCSRという言葉もなく、いわば閑職のような部署だったが、視点を変えてみた。「環境は必ず経営に直結する」と上司に訴え、環境経営の国際規格「ISO14000」のコカ・コーラ版のようなものを作成。その結果、雑誌の環境ブランド力調査で、80位台から20位台にまで順位を上げた。

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