表面的なDXの末路「リモートで成果が出せない」 6000人の在宅勤務を可能にするデジタル組織
攻めのDXと守りのDX
前々回、「デジタルビジネスの成功=DXの成功」とはならないと述べた。これに対して、「では、DXって何なの?」と思われた読者も多いと思う。今回はDXを具体的に見ていこう。結論を先取りすると、中途半端な表面的なDXでは、リモートワークはうまくいかない、結局、出社やむなしということになる。
まず、DXを「攻め」と「守り」の2種類に分けることから説明を始めたい。
「攻めのDX」とは、売り上げや利益を狙うためのデジタル投資である。主なものは5つある。
SNS運用、公式WEBサイトの作成・運営が代表的なものである。これこそがDXと勘違いしている人も多い。着手がしやすく、見た目もわかりやすいため、多くの企業が進めている。その一方で、既存のビジネスの構造を変えずに、デジタルマーケティングを実施するだけというケースも少なくない。これでは、競争優位を築くのは難しい。
SNSやWEBサイトに加えて、マーケティングオートメーション(見込み顧客の管理)まで行って、顧客を獲得するためのプロセスまでつくっている企業ではCRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)に成功している可能性が高く、それをテコに「継続的な」売り上げや利益をあげているはずだ。
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