菅首相が悪夢のシナリオ回避にすべき事は何か このまま行くと日本経済は再びマイナス成長だ

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「目がうつろ」などと酷評される菅首相。早期退陣などに追い込まれる「悪夢のシナリオ」を回避する手段はある(写真:アフロ)

アメリカでついにジョー・バイデン新政権が誕生した。年初の議会での承認プロセスにおいて、大統領だったドナルド・トランプ氏がデモを呼びかけた結果、一部の支持者が暴徒化して5人の死者が出るという惨事を経ての政権移行となった。

前代未聞の政治情勢の混乱がなお続くとともに、ツイッター社がトランプ氏のアカウント永久凍結を決定するなど、SNSと政治との関わりについて大きな課題が改めて浮かび上がった。

バイデン新政権の最重要課題とは?

トランプ前大統領は、減税と経済成長率底上げを重視する政策を実現した。また中国の脅威に対して外交・経済安全保障政策を強化するなど一定の成果を残した。だが民主主義のプロセスを危うくするという、政治家にとって大きな汚点を残した。

議論の是非は分かれるものの、SNSから事実上締めだされ、トランプ前大統領の政治的武器は失われた。共和党議員への大手企業からの献金行動にも影響しており、共存関係にあった共和党との関係が変われば、トランプ家の政治的な基盤は完全に失われるだろう。

共和党はトランプ家と一定の距離を保ちながらの共存を模索すると見られ、バイデン政権が引き継ぐ2回目の弾劾裁判でも有罪にならない、と筆者は現時点で想定している。だが共和党議員の判断次第(共和党から17人が造反なら有罪の可能性)では、トランプ前大統領の政治生命が完全に絶たれ、これをきっかけにアメリカの政治社会情勢がより不安定化する可能性がある。

政治情勢は混沌としているが、株式市場にとって重要なことは、今後バイデン政権が繰り出す経済政策である。バイデン政権の政策姿勢はトランプ政権と真逆の部分が多いが、新型コロナ克服と経済正常化が最重要課題であり、これを後押しする政策対応には重なる部分がある。

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