お金の長期運用に必須!「株価指数」本当の見方 日本の問題点は?投資のプロが「超基本」を解説
姫野:投資家としては、「独立した民間の指数会社」の「選抜指数」に投資をするほうが、投資成績もよくなりそうですね。ここで質問です。世界の株価指数と比べて、日本の有名な株価指数ってどういう評価になるんですか?
ケイ: 残念ながら、日本の株価指数は、この「3つの進化」からは遅れてしまっているかな。
株価指数に「魅力」がなければ投資家は育ちにくい
ケイ:例えば、現在アメリカで投資家たちに最も使われているのが「S&P500種指数」。これは「民間の指数会社」がアメリカの複数の市場に上場する500社を選抜したものだ。そして世界の株価指数といえば「MSCI世界株式指数」。これも「民間の指数会社」が世界の複数の市場に上場する約1600社を選抜したものになっている。
姫野:どちらも民間企業によるものですね。
ケイ:一方、日本を代表する「日経平均株価」は「メディア企業」による指数であり、「東証株価指数(TOPIX)」は、単独市場(東証一部)に上場する2000社超の全銘柄を対象に算出した指数だ。足元では、東証の株価指数の見直しが議論されていて、東証でメインとなる指数から規模の小さな会社を除くなどの変更が予定されている。それはいい方向性と考えるけど、複数の市場からの「選抜指数」や「民間指数会社の指数」ではない点は変わらない。
姫野:なるほど。株価指数は「投資家と民間企業をつなぐ大事なものさし」なのに、指数が魅力的でないと「投資家になろう!」っていう気持ちになれないような。
ケイ:そのとおりだと思う。株価指数は「投資家目線で魅力のあるもの」であるべきものだからね。やはり普段目にする株価指数(パッシブファンドが投資する指数)が魅力的かどうかは、株式投資に参加するに当たってとても大事な点だ。
姫野:個々の上場企業の問題じゃないのに、なんだか残念ですね。
ケイ:このことは、「株価指数の本質」としてしっかり認識しておこう。上場企業と指数算出会社の間でしっかりモニタリング機能が働くことが、その国の株価指数の魅力、また投資家の資産形成の大切な土台になるからね。
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