仕事のできない人は文章の「型」がわかってない 書くのが苦手で遅いと悩んでいる人への処方箋

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型を使うメリットは、次の6つに集約できます。

1 どの内容を、どの順番で書けばいいのか迷わない
2 書くスピードが速くなる
3 文章の流れが良くなる
4 情報の過不足がなくなる
5 論理展開が破綻しにくい
6 結論がはっきりする

頭の中に浮かんだことを浮かんだ順番で書くより、型に合わせて書いたほうが、伝わりやすい文章になります。

「文章のプロの多くが使っている型」はいくつかありますが、今回はその中から、あらゆるビジネスシーンで使える

「逆三角形型」

をご紹介しましょう。

「逆三角形型」で「結論」から書く

・逆三角形型……「①結論 ②説明(経緯など) ③補足(個人の意見など)」の順に書く。

新聞記事、ビジネス文書、実用文向き。

この型の基本は、

「結論→説明」
です。

出来事の流れに沿って書くのではなく、「一番伝えたいこと」 (=読者が知りたいこと)を最初に書きます。

次に結論に至った経緯、理由、根拠、補足事項を説明します。

たとえば、会議の報告書を「逆三角形型」で書くと、次のような文章になります。

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【例文】
今期は、プランAを採用し、プランBについては来期に見送ることにします。
そもそもプランAは、当社のメインストリームである○○の事業に関連するもので、今期、収益化するための道筋がすでに立っております。
一方プランBは、新しい××という技術をもとにしたもので、販路拡大の可能性はあるものの、調査が追いついていないという問題がありました。
そこで、昨年12月末に各部の長で検討したところ、プランBについては時期尚早であると決定した次第です。
ただし、この決定に関して、△△部長は「プランBについては、来期の採用に向けて、なおいっそう調査を進める」とおっしゃっていました。
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簡単な報告書の一例ですが、この報告書を読んだ人は、真っ先に大事な情報(プランAが採用になり、プランBは延期になったという結論)を知ることができます。

途中で読むのを止めても、最低限の情報は共有されます。

書き手側も、「結論→説明→補足」の順番を意識して書いていけばいいので、必要な情報を端的に伝えることが可能です。

「文章が苦手」と思っている方の多くは、「わかりやすく書こう」という思いから、時系列で書いてしまったり、「プランA」や「プランB」の内容やいきさつなどを最初に記したりして、かえって読み手に伝わらない文章にしてしまいがちです。

型は、誰もが再現できるように一般化された知識です。型を身につけ、それに従って書くだけで、誰でもスピーディに「わかりやすい文章」 が書けるようになります。

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