2代目レヴォーグ、ターザン山田がぶった斬る レーサーがカーオブザイヤーの実力をチェック

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:また、前後バランスだけではなく、ブレーキング時にリヤが持ち上がるのをダンパーの減衰力で抑え込んで、必要以上にフロントが沈み込まないようにうまくセッティングしている。ブレーキング時にリヤタイヤの制動力を損なわないように工夫しているんだろうね。

新型レヴォーグの走行性能をチェックするターザン山田氏の走行風景(東洋経済オンライン編集部撮影)

:強いて言うなら、急ブレーキでABSの介入が早いかな。普通の人が街乗りするぶんには、ABSが早めに効くほうが安全なんだけど、ハードなスポーツ走行になると邪魔になって制動力が長くなってしまうから、例えばスポーツ+モードだけでもABSの介入を遅くするとか、キャンセルできるとサーキットでも安心かもね。そこまで求めるのは、本当にごく一部のユーザーだけだと思うけどね(笑)。

:走りとは少し違いますけど、最後に進化した「アイサイトX」の感想もお願いします。高速道路をハンズオフで走れるのは、かなり面白くて楽ちんですよね?

:アイサイトXは本当に便利だよ。特に渋滞時に減速、加速、制動、発進のすべてを完璧にこなしてくれて素晴らしい。ただ最初は、信頼できなくて、ついステアリングやブレーキを操作する自分がいたんだよね。これまで時速300キロ以上で走ったり、1000馬力以上のクルマを操ってきたりしたけど、ステアリングから手を離して走行する「ハンズオフ」は正直怖いよね(笑)。ただ、慣れてくると便利。これなら全国のサーキットに行くときも疲れずに済みそうだよ。

ハイブリッド全盛の今、ガソリン車というのがうれしい!

エンジンやサスペンション、ブレーキの性能を確かめながら走行するターザン山田氏(東洋経済オンライン編集部撮影)

:総じて、車重が1600kgある4WDワゴンとは思えないハンドリングとエンジン、ミッション、ギア比のバランス、4WD性能はカー・オブ・ザ・イヤーにふさわしいと感じた。過去のスバル車のよさを受け継いだ正真正銘の4WDスポーツ車だ。最初に言いたかったことだけど、室内の静粛性とコンフォート感ある接地性能、それと4WDによる安心感は高級感があり、完成されたエンジン車だと素直に関心したよ。

:今どきは、ハイブリッド車が主流で売れているよね。そんな中で昔ながらのエンジンを載せたスバルのレヴォーグ。それもスポーツ性能も高い。そんなクルマが、カー・オブ・ザ・イヤーに選ばれているのは面白いよね。

山田 英二 レーシングドライバー

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やまだ えいじ / EIJI YAMADA

1962年4月25日生、奈良県出身。ターザン山田の愛称でも親しまれる。レーシングドライバーとして1979年から現在に至る。フォーミュラカーでスタートしたレース人生は、数多くの勝ち星やチャンピオンを世界中のサーキットで獲得。日産やスバルの契約ドライバーとして活動し、フェラーリ、ポルシェ、ランボルギーニなど数多くのレーシングカーのドライバーも務める。タイムアタックWTACオーストラリアで2年連続世界チャンピオンにも輝いた。日本は勿論アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリア、中国など世界のサーキットを今も現役で活動している。

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