かんぽ生命と提携する日本生命の深謀遠慮

金融

かんぽ生命と提携する日本生命の深謀遠慮

日本生命保険とかんぽ生命が業務提携する。かんぽ生命が他生保と基幹業務で提携するのは初めて。当面は日生がかんぽ生命に対し、システム構築や商品開発に関する人材派遣やノウハウを提供。1年後に新商品を郵便局の窓口を通じて売り出すという。ただ、対価として一銭も受け取らない日生の目的が、郵便局ネットワークの活用だけにあるとは思えない。 

この提携には、日生の深謀遠慮が透けて見える。そのカギはシステム設計の共通化だ。保険業は今や、システムに支えられた巨大な装置産業。システムに対応できなければどんなに優れた新商品も世に送り出すことはできない。システム構築そのものが、保険会社の成長戦略を決定するといっても過言ではない。

一方で、業界の再編・統合がささやかれながら、それを妨げている最大の要因がシステムの存在でもある。設計思想が同根のシステムであれば、統合ははるかに容易になる。詰まるところ、この提携で日生はかんぽ生命の首根っこを押さえたといえる。
(週刊東洋経済:筑紫祐二)

ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 晩婚さんいらっしゃい!
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • 野口悠紀雄「経済最前線の先を見る」
  • あふれる独自性 ニッポンのすごい研究者
トレンドライブラリーAD
人気の動画
保険営業 ノルマ未達なら「雇用契約打ち切り」の無惨
保険営業 ノルマ未達なら「雇用契約打ち切り」の無惨
ラーメン店の倒産ラッシュが必然でしかない事情
ラーメン店の倒産ラッシュが必然でしかない事情
攻撃的な人の態度を軟化させる絶妙なワザ
攻撃的な人の態度を軟化させる絶妙なワザ
人望のない人は「たった一言」が添えられない
人望のない人は「たった一言」が添えられない
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
人材戦略から儲けのからくり<br>まで コンサル全解明

人材の争奪戦が過熱し、年収水準もうなぎ登りに。デジタル化を背景にコンサルティング業界は空前の活況を呈しています。本特集ではコンサル業界の動向やビジネスモデルを徹底解説。コンサル会社を賢く選び、上手に活用していくノウハウを紹介します。

東洋経済education×ICT