2021年、日経平均株価は「春先3万円」に現実味 大納会、日経平均の2020年上昇率は16.01%

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実際、日経平均への寄与度が最も大きいファーストリテイリングの年間騰落率が42.2%上昇となったのに対し、時価総額が大きい金融株で東証33業種の銀行業指数は21.7%下落した。

(*日経平均、TOPIXとも年間高安は立ち会い時間中のものを記載。)

2021年相場は年明けからダッシュも

大納会こそマイナスで引けたものの、年末に株価上昇に勢いがついたことで、市場では年明けから2021年相場はダッシュするとの見方が出ている。大和証券・チーフテクニカルアナリストの木野内栄治氏は「円高というリスク要因がありながらも、日経平均は春に3万円もあり得ると思わせる動きになってきた」と話す。

岡地証券・投資情報室長の森裕恭氏は「大発会の株価は波乱となるケースが多いが、急騰後の大納会でひと息入れただけに、反動安を警戒しなくてよくなった分、ショートポジションが積み上がった好需給を背景に上伸する可能性が高い」とコメントしていた。

市場では、バブル末期に見られた一部の値がさ株が日経平均を押し上げ、参加者が限られる動きを不安視する向きも少なくないが、「新興株式市場以外に1部市場の大型株でも個人投資家が利益を確定している点や、海外勢の新規買いが目立つ状況から、新規の投資資金を呼び込む余地が大きい」(SBI証券・投資調査部アドバイザーの雨宮京子氏)との声も聞かれるなど、引き続き好需給に支えられる上昇相場を見込む関係者が多い。

(水野文也)

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