一瞬で3億円失った私がやらかした手痛い失敗 投資に挑戦したい人は知っておきたい法則

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「投資で成功するためには高度な知識はいらない。このゲームはIQ160の人が、IQ130の人より儲けられるゲームではない。成功に必要なのは頭がいいことではなく、平常心を保てる気質である」という言葉が投資の世界ではよく耳にされます。この言葉の出所は世界のトップ投資家であるウォーレン・バフェットやチャーリー・マンガーだと言われています。

「平常心を保て」ということは、一喜一憂する性格の私が、以前の上司に叩き込まれたことでもあり、またプロ投資家の世界では広く認知されていることです。

世界の一流プロ投資家は、いかに平常心を保つことが難しいかを知っているので、メンタルコーチを付けたり、マインドを整えるために瞑想をすることが知られています。これは、「脳の癖」による失敗を最小限に抑えるための取り組みです。手法やスキルより、自分の「脳の癖」を把握し、マインドセットを整えることが投資で成功する上では欠かせないのです。

投資をする場合には、人が投資における勝ち負けに対して、どんな感情を抱くのかを理解する必要があります。

凄腕投資家の勝率は?

1年間投資をして、93%の確率で儲けられる凄腕投資家がいたとしましょう。この投資家は1年を通して売り買いをしていますが、もちろんその中には儲かった投資もあれば損した投資もあります。

さて、この投資家の四半期の勝率はどのくらいになるでしょうか。

数学的には、この投資家の四半期の勝率は77%です。10回勝負して2回は負けます。

1カ月だと67%、つまり10日は損して、20日は勝ちます。1日だと54%、1時間だと51・3%、1分では50・17%、そして毎秒の勝率は50・02%です。

もしこの投資家が毎時間自分の投資の状況を確認していたとするならば、そのうち半分近くは負けているわけです。

心理学的には、人は負ける痛みのほうが勝つ喜びの2倍あるとされるので、自分の投資状況を見れば見るほどダメージが大きくなっていきます。そして最終的には心身ともに疲れ果てて、適切な判断ができなくなり、大きな過ちを犯し、すべてを失ってしまうのです。

これは私が3カ月でFXで燃え尽きた理由です。私がFXをやっていたときは、PCを枕もとにおいて、寝ている間も上がり下がりを頻繁にチェックしていました。5分に1回程度という日もありました。

人はいつでもどこでもスマホで投資状況が把握できる環境の中では、自分が勝っているか、負けているかを、頻繁に確認せずにはいられません。
しかし、確認すればするほど平常心を失い、極端に大きな「賭け」に出て、すべてを失ってしまうのです。

次ページ投資に勝てない原因となる「脳の癖」
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