化粧水が「肌の奥まで浸透できない」納得の理由 「美容常識」のウソを形成外科医が深く解説
形成外科医から見るといまの美容常識は時々疑問
形成外科医の観点から、いま世の中にあふれているさまざまな美容情報を眺めていると、「なんでそんなことをする必要があるんだろう?」「効果があるとは思えないな」と感じることが、本当にたくさんあるのです。
たとえば、とても単純な例でいうと、わたしの場合「肌をイメージしてください」といわれたら、断面図を思い浮かべます。ちょっと怖いかもしれませんが、日々皮膚を切ったり縫ったりしているので、肌の断層が浮かぶのです。
でも、みなさんはおそらく、肌の表面をイメージするのではないでしょうか。肌表面の下がどんな構造になっているのか、肌の仕組みがわかると、美容情報の見え方もガラッと変わってきます。まずは肌の仕組みを正しく知ること。
それが、美肌を手に入れるためのいちばんの近道です。正しく知れば、巷の宣伝広告に乗せられることもなくなるでしょう。あなた自身が情報のウソホントを見極められるようになります。けっしてむずかしいことではありませんので、どうぞ安心してください。
ひとつ、みなさんに質問です。化粧品のCMなどで見聞きする「肌の奥まで浸透する」の「奥」とは、いったいどこのことでしょうか? 答えは「角質層」です。「角質層まで浸透してプルプルのお肌に」などの宣伝文句もお馴染みなので、ご存じの方も多いと思います。
ただ、わたしがここで質問するポイントは、この角質層がどれくらい「奥」にあるかという点。じつは、わたしたちの肌のいちばん表面にあるのが、この角質層(=角層とも呼ばれます)です。
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