ユニクロ進化論 松下久美著

ユニクロ進化論 松下久美著

いまや小売業界の新盟主といっても過言ではないファーストリテイリング。同社の主力業態「ユニクロ」は国民ブランドとなり、その進化には業界関係者はもとより、欧米ビジネススクールも注目するほどだ。

関連本も多い。だがその大半は新聞報道などを頼りに手堅くまとめあげたものだ。そこへいくと、本書は約11年間同社を担当しているファッション誌のジャーナリストによる「本物のユニクロ論」。スポーツ専門店に就職、百貨店で販売系の経験もある筆者だけに、問題意識は鋭い。本書を読めば同社の柳井正会長兼社長が思わずホンネを語ったことがいかに多いかがわかる。筆者が日頃から店舗のフィールドワークや担当者への丹念な取材を欠かさないからこそできる賜物だ。

商品・ブランド戦略から組織論までを網羅するが、本書ならなぜ百貨店が没落し、ファストファッションが台頭しているのかも理解できる。最新の流通論としても手に取りたい好著だ。

ビジネス社 1575円

  

ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • コロナショックの大波紋
  • 就職四季報プラスワン
  • 新競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
  • コロナ戦争を読み解く
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
“臭いものに蓋”で終わるのか<br>JDI「不正会計」の晴れぬ闇

ジャパンディスプレイが不正会計について、第三者委員会調査報告書を公表しました。しかしその内容は有識者8人のうち7人がF(不合格)の格付けをするほどの低評価です。自殺した社員に責任を押し付ける報告書の詳細をリポートしました。