私立大文系入試、社会・数学で驚きの得点調整 「偏差値は得点よりも公平」は危険な思い込み
すると、求める確率(勝率0.474のゲームを2340回行って、5割以上勝つ確率)は約0.6%、つまり100回のうち約0.6回となり、2008年にはかなり珍しいことが起こったと考えることができる。ちなみに、その後は再び先手が勝ち越している。
統計ソフトは瞬時に答えを出すが…
このように、同じ「標準化」の発想であっても、応用する事例によって利用の良しあしが分かれる。ほかの数学的手法の応用でも言えることである。
その応用が適切か不適切か、その見分け方を心得るためには、数学的手法の土台となっているプロセスを理解していなければならない。だからこそ、筆者は「理解」をせずに「暗記だけ」するような数学学習はダメだと訴えているのである。
目先の試験対策としての「暗記だけ」の数学は、AI時代には通用しない。今日、2つの変数をもつ何かのデータを取ったとき、データの個数がわずか6個か7個でも、統計ソフトに入力すれば、その2つの変数の関連の度合いを示す「相関係数」は瞬時に算出される。
しかし、そのようにデータ数が少ない場合の相関係数の結果は、独り歩きさせてはいけない。それに注意しないで、結果だけ気にするユーザーが少なからずいることが残念である。
2020年7月24日に、丸山忠久九段 対 藤井聡太棋聖(当時)の将棋「竜王戦」決勝トーナメントをインターネットTVで見ていたとき、解説者が「理由づけのない将棋は頭に残らない」と述べていた。それを聞いたとき、プロセスの重要性を指摘した含蓄ある言葉だと感じ、目が覚める思いがしたのである。
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