「Go To イート」に振り回された飲食店の悲痛 最大の繁忙期にコロナ拡大で打ち砕かれる期待

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4月の緊急事態宣言発令で多くの飲食店が営業自粛を余儀なくされた。写真はイメージ(撮影:大澤誠)

「12月は飲食店にとって最大の繁忙期。少しでも挽回できたらと思っていたが、今回のコロナ感染者の拡大でその期待はなくなった。12月の売り上げが厳しければ、廃業に踏み切る店も多いだろう」

11月下旬、東京都内で複数の飲食店を経営するあるオーナーは力なくそう答えた。このオーナーが運営する店では、東京のコロナ感染者が500人を超えるようになった11月中旬以降、予約のキャンセルが続出。来店客数も直前の約半数程度に落ち込んだ。

少しでも売り上げを補おうと活用した「Go To Eat(イート)」のポイント事業はトラブル続きだったという。「急にオンライン予約が増えたので従業員を手配したり、会計も複雑になり対応に追われたりした。利益にならずとも事態が少しでもよくなるならと頑張ってきた。だが、オンライン予約のポイント事業は予定期間がまだあるのに(予算が上限に達したことで)突然終了。もちろん予約はパタッと止まった。コロナ感染者の拡大で客数が激減し、手配した人手は急に不要になり、仕方なく前日にシフトを減らす連絡に追われた」(前出の経営者)。

「必死の準備」も報われず

購入金額の25%分を上乗せした「プレミアム付食事券」を販売する「Go To Eat キャンペーン Tokyo」は11月20日から始まったばかりだが、コロナ感染者の拡大を受けてわずか一週間で食事券販売が停止となった(停止期間は11月27日~12月17日まで)。

コロナ感染者の拡大を受けて、東京都以外でも食事券の販売停止を決めているところが複数出てきている。神奈川県や埼玉県、茨城県など、販売停止の期限が「未定」という地域も複数ある。年末の書き入れ時に向けて行った準備が報われなかった飲食店は少なくないだろう。

「Go To イート Tokyoのために必死に準備した。それも結局、利用されない。なぜ、飲食店ばかりこんなに振り回されなければならないのか。そして、この現状を世間の人はほぼ知らない。それが一番悔しい。いまだ多くの人が『Go Toイートで飲食店が救われている』と思っているのだから」(前出の経営者)。

ポイントを活用した短期的な需要喚起ではなく、家賃支援など中長期的な支援を望む飲食店からは「(ポイント事業は)税金のむだ遣い」という批判も上がる。Go Toイートが事実上の”足止め”を食らった今、国はより適切な支援策の在り方を考える必要があるのではないだろうか。

『東洋経済プラス』の短期連載「Go To イートの大矛盾」では、この記事の続きを無料でお読みいただけます。飲食店の需要喚起策が招いた現場の混乱や意外な実態のほか、グルメサイトの課題など、5本の記事を配信しています。

①「Go To イート」が的外れな策である根本理由
②まだまだ飲食店を振り回す「Go To イート」の問題
③「グルメサイト」は頼れる集客ツールなのか
④データでわかる「食べログ」「ぐるなび」の明暗
⑤打倒食べログ!熱帯びる「外食テック」の覇権争い
佃 陸生 東洋経済 記者

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つくだ りくお / Rikuo Tsukuda

不動産業界担当。オフィスビル、マンションなどの住宅、商業施設、物流施設などを取材。REIT、再開発、CRE、データセンターにも関心。慶応義塾大学大学院法学研究科(政治学専攻)修了。2019年東洋経済新報社入社。過去に物流業界などを担当。

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