女性の広い支持、個性派女優「伊藤沙莉」の素顔 9歳でデビュー、映画やドラマに引っ張りだこ

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樋口:ワッハハ! 空気読む力と反応の速さが半端ない。やっぱりめちゃくちゃ頭がいい。これから演じたい役はありますか? 個人的には韓国映画とかにも出てほしいな~と。

伊藤:新しいことをやるのが好きなので、機会に恵まれたら韓国映画にもぜひ挑戦してみたいですね。あとは私、今まで役で世間を裏切ってこなかったので、思いっきり裏切ってみたいんです。最近はいい後輩役とかをやらせていただくことが多いので、いま、世間の方々が私にどんなイメージを抱いているかわからないですが、それがベースになっているのであれば、そこをぶち壊したい。役でつけたイメージは役で壊さないと次にいけないじゃないですか。例えば陰湿にゴミを漁るとか、そういうのでもいいんです(笑)

樋口:主役を務めた『獣道』も突き詰めたなあと思いますが。

伊藤:『獣道』の愛衣は、親からの愛に飢えた女の子だったけど、その分お客さんに愛されたんです。愛衣って一生懸命生きてきた子だ、可哀想な子だとか。パンチのある作品でしたが、愛衣自体はなんだかんだ人を不愉快にさせてないじゃないですか。だとしたら不愉快な気持ちにもさせたいんですよ(笑)。もちろん役で。

樋口:挑戦的ですね~!(笑)。若い俳優さんで、その発言はなかなかできないことですよ。勇気と度胸があります。

伊藤:本当は皆に好かれたいですよ。でも世間が「何これ? 伊藤沙莉って役者自体が嫌い!」ってなったら面白いじゃないですか。

樋口:型にハマろうとしてないんですね。伊藤さんはこんなこと言われたら嫌かもしれないけど、次の安藤サクラはあなたです! 自信をもって言えます。

伊藤:それは恐れ多いです(笑)。

「樹木希林」を目指すより、これからも「伊藤沙莉」の道を邁進してほしい(写真:内田裕介)

対談を終えて

いや、凄かったですね。地アタマのよさ、キュート、反応力、人間的魅力を具現化したような方でした。間違いなく後世において名を残す俳優とお会いできて楽しかったです。対談ではあんなふうにお話しましたが、新世代の「内田裕也」と結ばれてこの時代の「樹木希林」を目指すより、これからも「伊藤沙莉」の道を邁進して下さい。おじさんは陰ながら応援しています。

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